1949-04-21 第5回国会 衆議院 大蔵委員会 第18号
私たちは統計数字などから見て、日本がことに敗戰國民として税がそう重くないはずだという数字を見ておるが、現実には非常に重いという事実を見まして、どこからそういう食い違いが出て來るかということを考えますときに、今申し上げたような点が相当大きく作用しておるのじやないか、こういうように考えておるのであります。
私たちは統計数字などから見て、日本がことに敗戰國民として税がそう重くないはずだという数字を見ておるが、現実には非常に重いという事実を見まして、どこからそういう食い違いが出て來るかということを考えますときに、今申し上げたような点が相当大きく作用しておるのじやないか、こういうように考えておるのであります。
私は率直に言えば、敗戰國民の義務として、お互いに政党はわかれておつても、祖國の再建のために協力すべきものは協力すべきだ、特に外交に関しては國内一致してなすべきだ、私はこう考えておる。(「きのうは反対したじやないか」と呼ぶ者あり)しかし先ほど來御指摘されたように、吉田民自党総裁の社会党を育成するという言葉は、今後断じて愼んでいただかなければ大きに迷惑する。
この意味において、日本民族の独立とその起ち上りこそは、われら敗戰國民の究極の目標とならなければなりません。しかし問題は、実にこの点にあるのであります。この一大目標を実現するためには、どこまでも國際的背景の上に政治を行うべきものであります。言葉をかえて言うならば、日本の再建と國際的背景をどの点で調和せしめるか。どの点で調整するか。
われわれは、ともすれば敗戰國民の陥りやすい小國民的センチメンタリズムに乗じて、大局を忘れさせてはならぬと思います。(拍手)わが國の政府が國際的に信頼されることが再建のためにいかに必要であるかに思いをいたし、吉田首相は、この國際的批判が事実に基くものであるとするならば、大いに反省あつてしかるべきである。
○本藤委員 敗戰國民として滅び行く國民もあるだろうし、正式なタバコを吸うことの困難な國民も多くなるだろうと思いますが、中にはぜいたくな、かつてないような生活に移る國民もできるのではないか。千差万別な國民が次から次へと現われて來ると思います。
私どもは敗戰國民であつて、タバコも十分のめない、生活水準を切り下げなければならぬということはわかつておりますけれども、今日多くの潤いのないこの生活の中でもつて、一抹の喜びを満たそうとするものは、働いたあとの一服である。この一服のタバコも十分にのませないような政活というものは、これは非常に大きな問題となるのです。
しかしながら諸君が向うの担当官に呼ばれてそういう命令を受けたとするならば、まずその事実を確かしめることがもちろん必要でありますが、その命令を受けたならば、敗戰國民としては、その命令に從わざるを得ないだろうということを当時話したように思うのであります。
しかしながら権限のある担当官が両者を呼んで、そしてお前たちが担当せよというならば、これは敗戰國民としてやむを得ないのじやないかということをはつきり言つたことを記憶しております。
しかし君たちが直接担当官に呼ばれて、この兵器処理の仕事を鉄関係に関して担当せよという命令が、向うの権限のある担当官から言われたならば、敗戰國民としてそれを甘受せざるを得ないだろうということを私は申したと思います。
私が最も遺憾に思う点は、極寒三年ソ連地区に自己の意思によらずして、敗戰國民の義務として、國家の犠牲の上に、労役に服して帰つて來る七十万の同胞たちが、日本海を埋めても辿り着きたいと念願しております。祖國に帰つて來た途端に、人頭税である住民税を課せられるがごときは、堪え忍び得ないところであります。
この修正に至りました原因につきましては、われわれ敗戰國民といたしまして、この席においてその実情を申し述べるに忍びないような次第でございまして、あえてその辺は差控えておきまするが、この際にこの再修正を余儀なくせられました事情につきましては、公認会計士法案が成立いたしました場合に、運営の面において十分補充していただかなかつたならば、外資導入、商権の民主化、日本の企業の再建等のために、その筋から慫慂を受けましてでき
物かが上つただけ國民は、誰がその生活低下の負担を負うかという、そこが問題で、無論敗戰國民でありますから、生活低下はこれは我々忍ばなければならんと思うのです。しかしそれが非常な不均衡ではいけないのであつて、先ほど主計局長は、みんながと言いましたが、実際みんながでないのです。
これもまことに当然のことでありまして、敗戰國民としては重税に甘んずるということはやむを得ないけれども、しかしながらやはりこれもおのずから限度がある。この限度を越えていくことは私はできないと思うのであります。そして今年度の財政のことを考えてみますと、租税收入はただいま申しましたように、控除額の引上げ、税率の大幅の引下げによつて大体七百億くらいの減收がある、ということになつているのであります。
終戰処理費は、言うまでもなく一千億に上るという厖大な巨額を、われわれは敗戰國民の当然の義務として負担しなければならないことになつておるのでありますが、これもただいま申し上げましたごとく、この一千億に上るところの厖大な終戰処理費は、物件費が厖大に伴うということは言うまでもありません。
敗戰國民としての苦痛をそれぞれ経驗いたしておるときでありまするが、國家の基本的産業に從事する労働者の賃金ベースが、十分なる要求を満たすことに進んでいくとすれば、國民全体の立場からはたしてそれが妥当であるかということを考えなくてはならぬと考えるのでありまして、少くとも八千万國民全体の立場におきまして、食糧問題、農村問題、あるいは労働問題を考えていかなくちやならないにもかかわらず一部の者が自己の立場を有利
勿論その中今度は五百圓だけでございますが、残つたものは歸郷してから貰えるものでありますが、當然これは國家公務員だと、いわば當然敗戰國民として務めなければならんところの義務として我々日本國民の代りに働いて來るわけでありますから、公務員なんであります。その公務員が歸つて來るまでの金は、本人に渡すわけにいかんから上陸港で渡すのでああます。
日本人は今までは敗戰國民ということを自覺いたしましてその贖罪として、又戰爭を放棄して外國人と爭わず、文化國家を建設する途上にある愼しみとして忍耐し、隱忍しておつたのでありますが、こういう大事件が續出いたしまするようでは到底辛抱がし切れない。隱忍ということも程度問題であるというふうに皆が考えて來つつあるのであります。
私がここで申したことが反省が足りない、敗戰國民として反省が足りないという御批判がありましたが、十分反省をしておるつもりでおるのであります。反省をしておるが、こういうような大事件が起つちやもう少し深く考えなければいかん、こういうことを言つたのであります。
私どもの考えでは、敗戰國民であり、また日本は耕作地を相当つぶしております関係上、帰還者の激増と相まちまして、食糧の不足を訴えることは、私どももよく認識いたしております。
○西村(久)委員 私ども敗戰國民であり、占領下にあることはよく承知しております。しかしながら、食糧不足のために米國へ、向うも余分にある食糧でいなところを、輸入の懇請をして國民の生活を保持し、國家の再建にあたろうとしておる際であります。
われわれは、不信なる戰争の結果、敗戰國民でございまして、この日本を復興再建せしめんがためには、國民は相当の忍從をしなければならないことはよく心得ております。從いまして、税金も平常の場合よりは過重に納付しなければならぬということも、これまた今日の場合やむを得ざる状況であることも心えております。しかしてこの再建復興のためには、まず國家は健全財政を確立しなければならぬと私は考えます。
次に労働大臣にお伺いいたしますが、失業保險法、失業手当法は労働者四百五十万のみを対象とされておりますことは誠に遺憾に堪えない次第でありまして、先程述べました通り、敗戰國民の誰かが拂わねばならないところの代償として労働に服して帰つて來た者は、國家の責任において考えるべきは当然でありまして、これらの者は帰つて來た日から失業者なのであります。
そういう建前から申し上げるのですが、ああいつた大事な問題が外務省で審議されつつある際に、議会の外務委員会にもう少し連絡をとつて、互いに敗戰國民としての國民の声、これをやはり條約面に盛るというくふうがもうすしあつていいと思うのです。
また敗戰國民として領土が狭められた上に、多数の人口を要する日本人が、やはり國際社会に伍して生きていくための國家の最低生存権、またそれから派生するいろいろな問題は出てくると思います。そういつたものは堂々と世界に向つて主張できるのであつて、そういう意味からこの戰爭の結末をつけるところの講和條約というものは國民的な関心事である。一省が独占すべきものでない。