1958-10-01 第30回国会 衆議院 本会議 第3号
こうした片貿易は、単に貿易上の不利であるばかりでなく、特需依存、ドル依存の程度を高めて、日本の経済的、政治的自主権を阻害するもはなはだしいといわざるを得ません。(拍手)ましてや、こうした膨大な片貿易でありながら、主として中小企業の商品であるところの日本商品の輸入阻止に強く反対し得ない岸内閣の弱腰というものを、今日の窮乏に苦しむ中小企業者は断じて許し得ないでありましょう。
こうした片貿易は、単に貿易上の不利であるばかりでなく、特需依存、ドル依存の程度を高めて、日本の経済的、政治的自主権を阻害するもはなはだしいといわざるを得ません。(拍手)ましてや、こうした膨大な片貿易でありながら、主として中小企業の商品であるところの日本商品の輸入阻止に強く反対し得ない岸内閣の弱腰というものを、今日の窮乏に苦しむ中小企業者は断じて許し得ないでありましょう。
ドルは、他国民を尊重せずに、むしろその政治的自主権を、強奪して行くのだ。国を憂え、民族の独立を念願とする国民大多数の愛国心と激突するのは理の当然なんだ。 戦争中、石油の一滴は血の一滴に相当するといわれた事実を知つているのだろう。日本石油資本の七八%は、すでに米英資本に毒されているではないか。
前にも申上げましたごとく、講和條約の締結後の我が国の政治的自主権の確立と自立経済達成のために、国民こぞつて奮起しなければならないときであります。かかる重大時期を目前に控えており、なお且つ国民感情の安定を見ることができておらない現状において、本案のごときを成立させるということは時期的にも妥当でないと信ずるのであります。
国の独立回復ということは、国家の政治的自主権を獲得することであり、世界各国と対等の立場において堂々と、雄大なる構想のもとに、敗戰の汚名をそそぎつつ、世界平和のために民族の総力を結集することであります。民主的自由なる国家として、いかなる国際的圧力にも属せざる自主性を強化しなければなりません。