1954-03-25 第19回国会 衆議院 厚生委員会 第21号
○岡委員 楠本君にお尋ねしたいのですが、先般新聞の伝えるところによりますと、保安庁の方では、第五福龍丸事件以後同方面海域から十隻の漁船が三崎港と東京港に帰港したが、内七隻に積んで来たまぐろ、生いか、作業衣などに放射能の反応があつたということを発表いたしており、これに対して楠本君は海上保安庁の発言は軽率であつて、厚生省の検査に間違いがないというようなことを申しておられますが、この点はその後重ねて、その
○岡委員 楠本君にお尋ねしたいのですが、先般新聞の伝えるところによりますと、保安庁の方では、第五福龍丸事件以後同方面海域から十隻の漁船が三崎港と東京港に帰港したが、内七隻に積んで来たまぐろ、生いか、作業衣などに放射能の反応があつたということを発表いたしており、これに対して楠本君は海上保安庁の発言は軽率であつて、厚生省の検査に間違いがないというようなことを申しておられますが、この点はその後重ねて、その
それは中川局長と第一部長にお尋ねをしたいのであるが、こういうふうに四百五十マイルの広大な海域が、相当長期にわたつて危険区域に指定され、しかもなぜ危険であるかといえば、これは目で見、耳で聞くことのできない、しかも前代未聞の放射能の塵埃が飛びかうのである。これは現に今度のビキニの爆発のときにも、漁師は百海里以上も遠方から三時四十分にはその爆発を認めておる。
○楠本政府委員 ただいま御指摘のように、過日の水産委員会におきまして、海上保安庁から魚類その他に若干の放射能を検出したということを聞いたのでありますが、その後私の方におきましては、再びさような地域につきまして重ねて記録その他を調査いたしまして、その結果厚生省の精査には何ら間違いのないことを再確認いたしました。
私ども原子物理学にあまり詳しくないのでありますから――あまりと言いましてもほとんど知らないのでありますからよくわかりませんが、海の中で泳いでいる魚に対してはどういう影響があるのか、海の中で泳いでいる魚が、たとえば原爆の爆発をする周辺百海里のところで、かつおやまぐろなんかが放射能をしょい込んでおる、そういうことが考えられるとしますと、これは一日に数百キロも走って行くそうでありますから、たちまち太平洋の
○楠本政府委員 福龍丸に積載しておりましたまぐろ、さめ等につきましては、確かりかなり強い放射能を証明し得ました。しかしこれはいろいろ調査の結果、降つて参りました灰によつて汚染された結果ということが明らかになつております。なおこれらの魚体におきましても、筋肉の深部には放射能が及んでおりません。
私の方といたしましては、放射能そのものに対する調査その他の機関も知識もございません。従いましてビキニ関係と申しましようか、その地域を通りました船に対する帰航後のいろいろな反応の調査につきましては、厚生省並びにそれに関連を持つ各現地の機関がおやりになるのでございまして、私の方といたしましては放射能の状況、影響につきましてはみずからの力でやつてはおりません。
ついては三月一日以降たびたび飛んで参つた日航の飛行機なり、パン・アメリカン・ノースウエスタン、その他の飛行機が放射能を持つていないか、それらについてさつそく検査すべきことを要請したのであるが、その段取りがとうなつておるか承りたい。
もう一つはアメリカの第五福龍丸を消毒して、また日本に返してあげようというような交渉を、外務省が心配してなすつたという点においては了といたすのございますが、私どもが多少遺憾に存じますことは、放射能を持つておる船がこういうところにあつて、はなはだ困つておるという問題であれば、これはもう日本のそういう学者なり、あるいはまた他の部署に御相談なされば、日本の国内においてもできたことであつたろうと思うのであります
○加藤(勘)委員 そうしますと、私どもはしろうとだからわかりませんが、聞くところによれば、船体にしみている放射能は、日がたつたり、雨がかかつたりすると漸次薄くなつて行く。これをほんとうに学問的に研究しようとすれば、保護しなければならぬ必要があるそうです。従つてそういうものを保存するためにどうして保護するか、こういうことも急速になされなければならないと思います。
今研究しておりますが、しろうとがこんな議論をしてもしかたがございませんが、私の気持では、一番大事なことは、あの船の放射能を長く保存して研究材料とするということも一つの方法でありましようが、しかしこの船の放射能をいかにすれば即座にでも除去できるか、その放射能を除去する研究をやつてもらいたいのであります。
厚生省所管におきまして、生活保護及び児童保護の不足補充十七億円、放射能被害対策百十七万円、これは調査旅費、小計十七億百十七万円。農林省所管におきまして離島振興法施行に伴う必要なる経費、二千六百八十五万四千円。
○竹谷委員 先刻運輸大臣に、ウェーキ島で休養して南太平洋を飛んで日本へやつて来る日本航空株式会社なり、その他の諸外国の国際航空の飛行機が、着陸をして休養をしておるウェーキ島が危険区域に指定をされた、そうなると三月一日以降多くの飛行機が死の灰の中を飛んで来たはずである、それに対して放射能を含んでいるやいなや、人命その他に有害ではないかという検査をしたことがあるかというお尋ねをしたのでありますが、知れぬということであつたのであります
その後間もなく日本航空株式会社の太平洋航路の飛行機を初め、サンフランシスコやロスアンゼルスから飛んで来るパンアメリカ航空会社の飛行機は、危険なところを飛んで来たと思うのでありますが、これらについてガイガー計数管のようなもので放射能を含んだ状況を検査したり、その他の措置を講じているかどうか。それをお尋ねしたい。
ところがこの危険水域が拡大されなければならぬというので、これをウエーキ島にまで及ぼそうということでありますが、日本航空株式会社のアメリカ航路や、その他外国のパンアメリカ、ノース・ウェスタンの飛行機等も、このウエーキ島を通過して飛んで参るとなりますと、——しかも成層圏に飛び散つた放射能を含んだ死の灰は、日本あたりまでは微量ではあるが風に吹かれて数時間のうちに飛んで来る。
私どもの若きころに非常にニキビをこしらえましたが、その方が覚えやすいくらいなごく狭隘なる島で、日本の漁師か数名放射能の被害を受けて帰つて来た。私どもの台所ではまぐろというものをおぜんに上せられないで、たいへんおかずの点に困つておる。そういうことで非常に密接に私ども婦人にも影響がある。ひいては日本並びに世界の軍備の上にまでこれが上つて行く。決してそれぞれ関係のないものではない。
そして現在の過程といたしましては、先ずこれを普通の病症の実験に行われると同様に、動物試験でこの放射能がどういうふうに現われて来るかということで、動物にこれを注入してその組織体のうちに食い込んで行く方法を今すでに着手しておるのであります。従つて従来のわかり切つた病気に対してすぐ処置をする、薬を盛るというようなことに対して、時間的には非常にまあ遅れるということが残念な点でございます。
昨日も都築博士のお話によりますと、そのストロンチウム九十とかいう放射能は、白血球を大変食つてしまつて、何人かの人たちは二千しか白血球がないという恐ろしい限界にまで来ており、およそ二千しか白血球がなかつた場合は人は死ななければならないというところに来ておるというお話です。
戦時におけるそういう放射能の監理なんということはこんなことはできませんよ。だから私の考えるのはですね、どうしてもこの日本というのをそういう外国の基地をここに与えてはいかん。あなたは自由党を離れた立場で考えたら私はそうお語りになると思う。それで聞いておる、どうですか、その点。
○政府委員(楠本正康君) 私先ほども当初にお断りいたしましたように、放射能は極めて最近の学術でして、極めて複雑なものであります。従つて私この地軸放射能についての本体をここで申上げることはできませんが、併しながら地軸放射能というものは、これはどこにも宇宙に存在しているものです。
○政府委員(楠本正康君) 私もこの放射能そのものの極めて深い学術的な根拠というものは専門家でありません関係上、よく存じませんが、併しながら今回の問題を処理するに当りまして、行政的な措置をとる範囲におきましてしかお答えできませんが、その点はあらかじめお断りしておきたいと思います。今回の放射能物質は専ら被爆によりまして散乱いたしました物質が、すべて放射能を持つておつたものと想像できます。
○政府委員(楠本正康君) 地軸から出ている放射能のために……、機械によつては立派にこれは見分けがつくわけでございます。機械によつてこの放射能は地軸から来ている放射能、これは放射物質から来ている放射能だということを立派に見分けがつきます。ただその広島の場合の放射物質から出る放射能と、今回のものについてはこれは多分異なつたものであろうということを申上げているわけでございます。
実はただいま加藤さんからの御質問の件は、多少おつしやる内容と実際上と違つておる点もございますので、概略を申し上げますと、あの福竜丸が帰りましてから、福竜丸自体が放射能をどの程度持つているのか、どういう危険があるのかということにつきましては、実は日本側においてはかなり心配をいたしておりますし、特に現地では物見高いいろいろな人たちがあれを見に来るという関係もありまして、この取扱いについて、現地では確たる
○加藤(勘)委員 先般ビキニ島環礁において、原爆か水爆かわりませんが、実験をせられて、その原子放射能の被害が日本の漁民諸君に及び、さらに第五福竜丸その他の物質に大きな被害を与えたことはすでに明らかにされておるのであります。
先ほど、今度の被害者の治療のために、アメリカ側に対して放射能の性質、治療の対策等について、具体的に向う側に親切な資料の要求をされたということを伺いましたが、まだそれに対して返事がないということで済ましておられるようですが、もしアメリカが人道主義を主張しておられる国であるならば、私ははなはだ意外に思うのでございます。
○岡委員 次に、たしかこれも先生の御著書で私ども学んでいると思いますが、広島や長崎の体験によりますと、あの放射線が人体を照射した場合に、中性子によつて体内の燐あるいはクローム、ナトリウム等がみずから活性を帯びて放射能を出すことになり、これがあるいは呼吸器その他の組織細胞の病弱なるものに対する附帯的な影響を慢性的に起して来る、こういうことが第二次の放射能症として、しかも非常に誘導的な作用をしておるということを
○岡委員 私も実はその点で、何と申しましても蛋白といえば魚類に依存しておるわれわれのことですから一そういういわば放射能を強く帯びた灰なるものが、水に溶けないという話でありますから、日本近海に回遊して来る浅海魚がこれをやはり持つて来る。
○都築参考人 お答えいたしますが、それはいわゆる誘導放射能というやつですね。誘導放射能があるかないかということが非常に問題で、先ほど申しましたように、私たち初め灰の主成分が炭酸カルシウムであるということを聞きましたときに、これはたいへんなことだと実は思つた。
そこでもう一つお尋ねしたいのは、その灰がどういう組成のものであつたか、その灰についていわゆるガイガー・カウンターによつて放射能を測定なさつて、その結果はどうであつたか、この点の御説明を願います。
○柳田委員 私は一昨日とりあえず本委員会においてビキニ環礁の問題に関しまして、衛生立法上、あるいは衛生行政上、あるいは医療対策上、あるいは患者の厚生対策というような面に対して緊急質問したのでありますが、その際にも、この患者の治療を進めるには、何としても、いかなる原子核分裂が行われたか、その放射能にはいかなる物質、いかなる量の放射能が含まれておるかというような点を早急に明らかにしなければ、これは当面患者
○柳田委員 それは当然のことでありまして、日本側におきましてもいろいろと学者がこの灰の中からカルシユームのほか放射能の物質の究明に当つておることはわかつております。しかしながらあの放射能というものは時がたつと減少して来る。また一つの比較物質を持たなければならぬ、従つて実験した本体のアメリカにおいてはいかなる量といかなる種類の放射能を作用せしめたかは、当然わかつているはずなんです。
○岡井政府委員 水産庁といたしましても、ただいま山口先生の方から御指摘があつた点を非常に心配いたしまして、昨日も大学の方の動物学の魚に関係する権威者の学者が集まりまして、ご研究を願つておるわけでありますが、元来まぐろの習性が、相当水中深く百メーター程度の層を泳いでいる魚でございますので、今までの段階におきましては、いわゆる爆風によつてもたらされる灰が放射能を持つておるというような点でありますと、割合
○山口(丈)委員 私は今いろいろ説明を聞いたのでありますが、しかし水産庁のお考えで行きますと、ただ灰に対する放射能の危険というものだけをお考えになつておるように伺うのですが、昨今の新聞を見ますと、やはり海流を通過して参る船には相当の放射能が認められる。
まぐろならまぐろに汚染された病毒は、これが船に揚げたときに放射能の灰に触れたから汚染されたのでありますか。それもあると思うのですが、それとも海中に灰が落ちて、その海水中を泳ぎまわつていた魚がある程度の放射能を持つに至るのでありますか。これはもし公社のような場合であると、なかなか大きな問題だと思うのですが、その点をひとつお伺いしたいのです。
この方面の最大の権威である東大の名誉教授の都築博士も言つておられるわけですから、そこで我々としてはいろいろ検討をされたような問題はともかくとして、二十三名の命を助けるためにこの放射能の性格についてアメリカに先ずお尋ねいたしまして、そうして二十三名を救つて、その後にとらるべき策が多く今言われておると思うわけであります。
それから次には将来ともこの方面の海におる漁獲物が放射能を受けることがあり得るかどうか、又ありとすればその範囲はどの程度であるか、更に一般の漁船等がどの範囲までは安全であり、どの範囲から入つたら危険であるか等について十分科学的な調査を行うべきであろうと考えておりますが、魚のごときにつきましては、これは相当の時日を要するものであろうと思つております。
他方アメリカ側の説明によりまするというと、これは万一戦争の場合に放射能の疾患にかかつたとき、相手方がどういう爆弾を用いたかがわからなければ治療ができないということでは、いざという場合に間に合わないので、そういう放射能の疾患があれば、その疾患に応じて如何なる治療をすべきかということについては相当の研究をいたしておるそうでありまして、それがつまりアメリカ側としてでき得る限り医療についても援助をいたしたいと
それからその日の午後になりまして学者がいわゆる放射能の問題につきまして当該出荷物の「まぐろ」及び「さめ」について行なつたのでありますが、そこに放射能があるということがわかりましたので、私どもは直ちに市場当局に対しまして電報を以ちまして当該魚類の出荷先を調査して速かに市販に供する以前にこれを処分するということにいたしまして、いわゆる消費者一般に迷惑のないようにというふうに連絡をいたしたのであります。
そこで直ちに私どもこの現場を督励いたしまして、東京都の、焼津から入りました魚類を調べましたところ、すべてかなり強度の放射能を認めましたので、これらのものは市販にすることを禁じまして、食品衛生法に基きましてそれぞれこれを処分いたした次第であります。
これの研究は先ず前世紀の末にキユーリー夫妻が放射能ラジウムなどを発見いたしました頃に始まるのでございますけれども、非常にこの方面の研究が盛んになりましたのは昭和七年頃からでございます。この頃から新らしい発見が非常にたくさん現われまして、学問上の最先端の問題として取上げられて研究が盛んになつたのでございます。
これは先ほど外務大臣も言われましたように、魚が放射能を持つておるかもしれない、だんだんこういう実験がたび重なつて参りますれば、少し誇張した言い方であるかもしれませんが、太平洋の魚の相当部分、しかも全部とは言わぬが、魚の中には放射能のあるやつがまじつておるということになれば、うつかり魚も食えないということにもなり得る可能性が名分にあるのであります。
それから医者の問題につきましては、私の申すのは――私もしろうとでありますからはつきりしたことは申されませんが、アメリカ側の医者については、万一戦争の場合に放射能で負傷したり死んだりしたアメリカの兵隊がおつた場合に、その放射能がどういう性質のものであるかということがわからなければ治療ができたいということでは、物の役に立たないのであつて、従つて放射能が何であつても、その症状を見ればこれはどういう手当をすればいいのだということについては
○下田政府委員 外務省として関心を持つております調査は、この灰の放射能がどうであるかというような学術的調査とは全然無関係でございまして、仰せのように、責任の所在をはつきり突きとめるために必要な調査でございます。これは日本だけでは、できません。アメリカ側も調査すると言つておるのでありまして、双方の調査を突き合せた上で、初めて責任の所在がはつきりするということになるのでございます。
そこで只今申上げましたように、南方から来ました船は五つの港を指定しまして、これに対しては全部検査をして放射能のないものだけを市販に供する。
○国務大臣(草葉隆圓君) そこでこの身体に影響を与える放射能はガイガー計算器に対して何とか六という数字以上と言われているようですが、併し六以下におきましても放射能があるという場合においては食用に供する場合は、或いは内臓等の、皮膚と違つた点等から考えまして、今後の研究にこれは待たなければなりませんが、一応は市販に供することは不適当認めまして、放射能としてガイガー計算器に現われましたものは全部市販に供することを
これは放射能は原爆が爆発す刷るときに出た第一次の放射能と、そうして第二次の放射能というものが考えられます。と申しますのは。雨が降つておればその雨の粒によつて第一次放射能は遠くべ行きますから、放射能が人間の身体に付けばそれが第二次放射線を出しまして組織がこわれて行く、今日の場合は第一次のではなくて第二次でございます。
ただ二十二名の漁師だけの問題ではなく、結局魚においてすらもう放射能が現われておる。昨日のごときは食膳に上つた魚に対してまで注意が与えられて、回収するというような、国を挙げての大騒ぎで国民は戦々競々としているのです。これはひとり日本だけの問題であるかどうかわからないと思うのです。そういう点で外務大臣の強い決意を私はお願いしたいのでございますが、外務大臣の御所信を伺いたい。
○国務大臣(岡崎勝男君) 結局魚も海にいたものでなくして、漁獲したものが船の中にあつて、それがたまたま灰か何か落ちて来て、それで放射能が出て来たという問題でありますから、要するにこれが危険区域の中にあつたか外にあつたか、こういう問題になるのであつて、それをはつきりきめないうちに強い態度とか弱い態度とかいうことはちよつと無理だろうと思います。今調査中であります。