1952-01-31 第13回国会 参議院 通商産業委員会 第4号
而もこうして僅かはかり生残つた金山でさえ、その鉱山が保有しておる鉱石を全部掘ることができずに、非常に金の含有率の高い局部的な抜掘をせなければ、経営を持続することができないというような状態が続いております。而もこのような状態が更に続くとすれば、二、三年後には恐らく全国の鉱山が全部閉鎖を余儀なくされるのではないかということが見通されるわけでございます。
而もこうして僅かはかり生残つた金山でさえ、その鉱山が保有しておる鉱石を全部掘ることができずに、非常に金の含有率の高い局部的な抜掘をせなければ、経営を持続することができないというような状態が続いております。而もこのような状態が更に続くとすれば、二、三年後には恐らく全国の鉱山が全部閉鎖を余儀なくされるのではないかということが見通されるわけでございます。
が如何に清越鉱山や或いは土肥鉱山がもともと粗鉱品位の高い鉱山であるからと申しましても、かような高品位鉱のみを抜掘りいたしては、山の命数は推して知るべしでございます。更に一企業の立場を離れまして、国家的見地から地下資源活用の立場から見ますと、坑内に残されましたところの低品位の鉱石は永久に日の目を見ることなく、そのまま国家経済の大きな損失となつておる現状でございます。
従つて現状のままでは、高品位部分だけを抜掘りすることによつて辛うじて命脈を維持している稼行中の鉱山も、早晩休廃するの余儀なきに至るでありましようし、また昭和十八年の金山整備によつて全設備装置を根こそぎ奪い去られたまま休止中の金山の復活のごときは、とうてい思いも寄らぬ次第であります。