1952-03-17 第13回国会 参議院 予算委員会 第20号
えて、アメリカ本土とハワイ、フイリピンを頂点にして、そうして日本が三角形の戰略態勢の頂点として最も危險なことになつて、むしろ再軍備しないよりかも遥かに私は危險ではないか、こういうふうに考えるわけでありますが、この点について神川先生は依然として武裝平和こそが安全の途であり、そうしてそういうように日本が再軍備することが、如何に日本の善意にもかかわりませず、アメリカの一方的な意思によつて日本が最も危險な戰略基地
えて、アメリカ本土とハワイ、フイリピンを頂点にして、そうして日本が三角形の戰略態勢の頂点として最も危險なことになつて、むしろ再軍備しないよりかも遥かに私は危險ではないか、こういうふうに考えるわけでありますが、この点について神川先生は依然として武裝平和こそが安全の途であり、そうしてそういうように日本が再軍備することが、如何に日本の善意にもかかわりませず、アメリカの一方的な意思によつて日本が最も危險な戰略基地
(「その通り」と呼ぶ者あり)イギリスのノーベル賞をもらいました、原子物理学者であるブラツケツトは、「米ソの間に挟まれたところの日本のような原子爆彈の戰略基地は、将棋盤に例えて言うと、あたかもアメリカの王将を守るための歩のようなものである。賢明なる国民は、アメリカの安全保障のために将棋の駒になることは、よもやいたさないであろう。」こう言つていますが、まさにその通りであります。
それからもう一つは、先般イギリスから出ておるエコノミストなんですが、これは非常に穏健な、むしろ保守的な経済誌ですが、それによると、若し第三次世界大戰が起きたらアメリカは戰略的に考えて日本を防衛することはできない、現在警察予備隊その他再軍備されつつあるのは、アメリカが原子爆彈の戰略基地に日本を使つて、そうして撤退……硫黄島、硫黄島と書いてあるのですが、硫黄島その他に撤退する際の援護部隊であり、アメリカ
日本の安全は、極東の安全に繋がり、更に世界の安全に繋がるものであるといたしましても、單に米国への対極東、対世界戰略基地提供に終るものであつてはならない。万一の場合に第二の朝鮮にならないためにも、我々は自主性を以て自己の立場を主張しなけらばならない。吉田内閣においても、かかる見地から、祖国の安全のために、行政協定は如何にあるへきかを十分に研究され、強い信念を持つておるべきであると思います。
われわれが常に指摘しおりますように、現在の日本の置かれている立場は、国際独占資本の有力なる戰略基地として、日本がいわゆる戰略基地的な役割を果すという、こういう態勢の中に追い込まれておることは、もはや何人も否定することのできない事実であります。従つてこの貿易を通じまして、日本がそういう産業構造あるいはそういう経済態勢を強化する、そこに大きな目的があると思うのであります。
かつてロイヤル長官は不用意のうちに、日本は米国にとつての戰略基地として価値なきものであるという口吻を漏らしたことがあります。彼らの西欧防衛第一主義の主張と考え合せてみますと、そこに多くの疑問を生ずる余地があるのではないかと思う。政府のこれに対する判断、すなわち再武裝を強制しないということ、また日本が希望するならば、講和後に日本本土と周辺に軍隊をとどめてもよろしい。