1954-06-02 第19回国会 衆議院 厚生委員会 第55号
しかしながらこの癩者の家族でありまする未感染児童たちは、そういうわけには参らぬ。当然今申しましたような不完全な教育の施設の中で、一年から六年までを一人の先生が教えておるというようなことでは、大人となりましてから後に、社会生活ができるような能力を備えることはおそらく不可能であろう。そこに私は癩者でありまする父兄たちの非常な心配があると思うのであります。
しかしながらこの癩者の家族でありまする未感染児童たちは、そういうわけには参らぬ。当然今申しましたような不完全な教育の施設の中で、一年から六年までを一人の先生が教えておるというようなことでは、大人となりましてから後に、社会生活ができるような能力を備えることはおそらく不可能であろう。そこに私は癩者でありまする父兄たちの非常な心配があると思うのであります。
で、自分が未感染児童を育てて見まして、その子供たちの将来を思い、大阪府に職を転じましてからも、かたわら未感染児童たちを養育いたしながら今日に至りましたが、その子供たちが長じまして結婚というような年齢に達しまして、やはり私は患者家族と同じ悩みに立至りまして、そうしてらいの啓蒙運動の必要なことや、それから長い間食い込んだ因習的なものに患者の家族と同様な苦しみを抱いて今日に至つておるのでございます。