1950-07-24 第8回国会 参議院 本会議 第8号
そもそも国民医療につきまして恰かも車の両輪のごとき関係にあるべき医療と製薬事業が、一方は社会化への途を辿り、一方は全く相反した利潤追求の野放し経済の方向に走つておるということは、誠に矛盾した話であります。今日医師が常に用いますクミチンキ、アルコール、軍曹は戰前の五百倍乃至七百倍に騰貴しております。
そもそも国民医療につきまして恰かも車の両輪のごとき関係にあるべき医療と製薬事業が、一方は社会化への途を辿り、一方は全く相反した利潤追求の野放し経済の方向に走つておるということは、誠に矛盾した話であります。今日医師が常に用いますクミチンキ、アルコール、軍曹は戰前の五百倍乃至七百倍に騰貴しております。
それは恰かも車の両輪とも言うべきものであります。ここに上程されておりまする精神衛生法案は、この立ち遅れ且つ取残されて来た精神衛生行政の車を一刻も早く前進させまして、心身共に健康なバランスのとれた国民社会が達成されることを願つておるものに外ならぬのであります。
先に申上げましたように、これは二つの趣旨から出ておるのでありまして、恰かも車の両輪のごときものなんであります。増産ができてこれを集荷するというのでありまするが、増産に対する措置は政府は私は何らとつておらないと断ぜざるを得ないのでございます。今回の國会におきまして、御承知のように土地改良法案なるものが出ておりまするが、これは本当の空念佛でございます。予算的裏付けが何らないのでございます。
即ちこれは人間の共同生活に対する責任を規定したものでございまして、基本的人権と、この共同生活に対する責任の規定とは恰かも車の両輪のごとく、そのいずれを欠きましても人間の共同生活はうまく行かないものと考えておる次第でございます。