1970-05-13 第63回国会 参議院 内閣委員会 第18号
わが国における中立保障論の論争というものは、まことに御用学問的な一部の学者によって−今日国際法学会におけるその種の意見は数%にも及ばないほどの微少意見になっているのでありますが、——たとえば、スイスが戦略的価値を持っていないなどという説明の中で中立保障論は俗論の中にその身を沈めてまいりました。
わが国における中立保障論の論争というものは、まことに御用学問的な一部の学者によって−今日国際法学会におけるその種の意見は数%にも及ばないほどの微少意見になっているのでありますが、——たとえば、スイスが戦略的価値を持っていないなどという説明の中で中立保障論は俗論の中にその身を沈めてまいりました。
もし本法案に盛られたような考え方が認められるならば、自由を保障されることによってのみ発展する真の学術は死滅し、御用学問のみが生き長らえる方向に今後急速に進むでありましょう。 さきに日本科学者会議に結集されている良心的な科学者の皆さんをはじめ、大学、研究機関等の学者の方々が強く本法案の成立に反対していることもまた当然だろうと思うのであります。
もし、本法案に盛られたような考え方が認められるとするならば、自由を保障されることによってのみ発展する真の学術は死滅し、御用学問のみが生き長らえる方向に今後急速に進むであろうことを、私どもは心配するのであります。(拍手) さきに、日本科学者会議に結集された日本の良心的科学者の皆さんをはじめ、大学、研究機関の学者の方々が強く本法案の成立に反対していることも当然だろうと思うわけであります。