1947-11-10 第1回国会 衆議院 司法委員会 第54号
内閣總理大臣 片山 哲君 出席政府委員 法制局長官 佐藤 達夫君 司法事務官 奥野 健一君 委員外の出席者 專門調査員 村 教三君 ————————————— 本日の會議に付した事件 罹災都市借地借家臨時處理法第二十五條の二の 災害及び同條の規定を適用する地區を定める法 律案(内閣提出)(第八〇號) 平野國務大臣罷免問題
内閣總理大臣 片山 哲君 出席政府委員 法制局長官 佐藤 達夫君 司法事務官 奥野 健一君 委員外の出席者 專門調査員 村 教三君 ————————————— 本日の會議に付した事件 罹災都市借地借家臨時處理法第二十五條の二の 災害及び同條の規定を適用する地區を定める法 律案(内閣提出)(第八〇號) 平野國務大臣罷免問題
○平野國務大臣 農業災害補償法案につきまして、その提案理由の大體を御説明申し上げたいと思います。 農業は申すまでもなく天然自然の支配力を受けることの最も多い産業でありますが、特にわが國におきましては、氣象變化の激しいいわゆるモンスーン地帶に属しております關係上、諸外國に類例を見ないほど、多くの生産上の危險にさらされておりますことは、御承知の通りであります。
○平野國務大臣 總理大臣は總理大臣御自身として、また適當の機會に御意見もあろうかと思います。本日は私にその經緯と内容だけを、ひとつ代つて報告するようにという話でありましたので、總理大臣の意見まで、ここで申し上げることはできません。
○平野國務大臣 まことにごもつともでありまして、私もその點は安定本部長官にしつこく質問をいたしまして、結論を得ております。その品目は動かさないということでありまして、その品目が動けばその裏には當然米價が動く、こういう解釋であります。
○平野國務大臣 中間搾取をやるというその考え方は全然もつておりません。先刻來申し上げておる通りに、再生産を阻害しないように米價をきめる。こういうことをあくまで基調として考えております。
————◇————— 食糧増産並びに供出促進に関する決議に対する平野國務大臣の発言
○平野國務大臣 ただいま議題となりました臨時農業生産調整法に關する提案の理由を御説明申し上げたいと思います。 本案は、危機突破經濟緊急對策の第一に掲げられているところの農業生産と供出とを計畫的に連繋させまして、主要食糧の供出制度を根本的に改善する方策に基いて立案したものであります。
○平野國務大臣 重要肥料業統制法及び日本輸出農産物株式會社法はこれを廢止する、この法律案に關しまして、提案の理由を申し上げます。 昭和二十二年法律第五十四號、私的獨占の禁止及び公正取引の確保に關する法律の制定の趣意に從いまして、重要肥料業統制法及び輸出農産物株式會社法を廢止することが適當と認められるのであります。これが本案を提出する理由であります。
○平野國務大臣 御指摘のようにいくつかに分散した場合においては、利用事業をやるとか、共同事業をやる場合に不便になるから、おのずから一町村一單位になるだろう。こう解釋するのでありまして、その點は言い現わし方が違うのであつて、あなたのお考えと同じであります。それから事業の點についても、この協同組合は法律に規定されておる通りの事業をすべて行うことができるのであります。
○平野國務大臣 種卵の例外價格の點につきましては一つ考慮したいと思いますが、馬鈴薯の問題に對しましては食糧管理局の事務官から答辯いたします。
○平野國務大臣 一言申し上げますが、今囘の水害は、私も東北の水害視察慰問に参つたのでありますが、特徴としては非常に水が早く出て早く引く、これが特徴であります。現に關東の水害でも、今朝に至つては、水は非常に早く引いております。これはどういうところに基因するかと言えば、要するに山林を濫伐した結果、水の出ようが早いと同時に水の保有力をもつておらぬ。こういう點に特徴がある。
○平野國務大臣 この法律が通りますのは、今の議會の進行模樣によるとまず十月一ぱいと見なければなりません。どうも法律は遡及するというわけにもまいりませんので、今度の水害については困難かと思います。
○平野國務大臣 それはむろん併せて地方の縣知事において調査いたしまして、水害の被害の對象となるものについては救助の方法があろう、かように思います。
○平野國務大臣 それはよく研究してみます。
○平野國務大臣 ごもつともでございまして、私どもといたしましても、明日から議會が一應休會になりますので、でき得るならば本日の午後でもこの委員會を通じまして、世界の食糧事情及び大體の政府の見ておる今年の収穫豫想、また米價決定の方法については、どういう考え方をもつておるかということを、御答辯いたしたいと思います。
○平野國務大臣 格差による益金は、單に總花的に農村へ還元するというような氣分以外に、差し上げた資料でごらん願うように、生産確保施設費、こういうような意味において還元をいたしておるのでありまして、これらの益金を利用いたしまして、農村、農民全般が相當に潤うような方途も考えていきたい。
○平野國務大臣 米價をなるべく早くきめるということについては同感でありますが、何分にも米價をいかにするかというその算定方法についていろいろ複雑な意見がありますので、現在その時期をはつきり申し上げるわけにいきませんが、なるべく急いでやります。なおその方法については、本日午後委員會でもありますれば、田中健吉君の質問と併せて御答辯いたそう、かように思つております。
○平野國務大臣 農村必需物資に關しまして、特に農民の立場を十分に考えまして、農林省が特別に畫力をいたしますことは當然であります。御趣意に從いまして十分善處したいと思います。
○平野國務大臣 ちよつと聽き漏らしたのですが……。
○平野國務大臣 法律の建前から申しまして、さような字句を用いるのは要はないと考えたのであります。從つてあなたの御心配になる農業協同組合は、率直な意味において當然團體交渉權はあるのでありますから、この點はこの法文の精神において御了承願いたいと思います。
○平野國務大臣 當然團體交渉權はあるのでありまして、特に憲法の第二十八條の關係をこの法文の中に明記しないからといつて、これが團體交渉權が薄弱であるという理由はないと思います。
○平野國務大臣 いわゆる協同組合としての單位は町村に一つできる。こういいうことを理想だと考えたい。しかし業種別によつてできる問題は、その業種別によつて別個にできることは當然である。かように考えております。
○平野國務大臣 この法律によります範圍と言いまするか、法案の精神というものは、先刻も申し上げた通りに、非常に農民緒自由性ということを基本的に考えておるのでありまして、この點におきましてはかなり廣範なるものであります。また今申し上げましたような趣意でありますので、その團體としての活動も相當に自由であります。
○平野國務大臣 私が第三次農地改革をやると言いましたのは、まず第二次農地改革を實行した後において第三次の問題を考える、こういうふうに現在申しておるのであります。それから第三次改革案と言います私の考え方は、一切の小作地というものをなくする。すなわち耕作する者がすべて自分の土地を所有する、こういう原則を考えておるのでありまして、言いかえますれば土地國有案ではありません。
○平野國務大臣 漁業に關しましては漁業協同組合法案なるものが今研究されつつあるのでありまして、これは農業協同組合とはつきり區別しているように思います。
————◇————— 輸入食糧の放出許可に関する平野國務大臣の報告
○平野國務大臣 先刻申し上げました閣僚において、東北水害對策閣僚懇談會というものをつくりまして、その懇談會において決定いたしましたものを閣議にかけて最後決定をする、こういう段取りであります。
○平野國務大臣 そうです。
○平野國務大臣 ちよつとお問いの點があまり抽象的でありますので、明確にお答いたしにくいのでありますが、御指摘のような點に關しましては、今後よく調和をとりまして十分やりたいと思うのでありますが、今ここにそのバランスをどういうふうにとるかというその數字的根據につきましては、明確なる用意がありませんので、別の機會にはつきり御答辯いたしたいと思うのであります。
○平野國務大臣 公團をつくることによつて、從來より飼料の集荷等が惡くなるということは絶對にない確信をもつております。この點に關しましては、公團をつくりましたことを機會に、飼料の集荷方法についても特段の考え方をもつておるのでありまして、この點に關しましては十分成案を得ていきたいと思つております。
○平野國務大臣 これはあまり具體的なる御質問であるので、今少し險討を加えた上答辯いたしたいと思います。次回にお願いいたします。
○平野國務大臣 今から特にそういうような機關を設けるということもいかがかと考えますので、大體は規定の方針通りの人事でいきまして、御指摘のように、どうしてもそういう監督の横の機關が必要であるという場合には、またひとつ考えてみたいと思います。
○平野國務大臣 まことにごもつともでありまして、價格の決定が御承知のような經過を辿りまして、決定前にここで私がはつきり申し上げるということのできざる事情があるために、私は委員會の御趣意については萬々同感であるが、その決定を私がここで承認するということはいかがかという趣意でございます。
○平野國務大臣 夏堀小委員長のなみなみならぬ御盡力に對しましては、農林大臣といたしまして深く感謝する次第であります。御指摘の通り、この數字をもとより私は尊重いたします。從いまして、御懸念のような、特にこの數字を下廻るような材料を私が集めて、それによつて價格問題に臨むというようなことはいたさない。あなたの數字を十分尊重いたすことは萬々であります。
○平野國務大臣 自家製炭の木炭の件ですが、恐縮ですが、ちよつと今答辯いたしかねるのですが、よく研究いたしまして次會に答辯いたします。御了承願います。
○平野國務大臣 この配給公國法によつて行いまする品目は、先刻御説明申し上げました通りに、はつきり品物が明確に分かれておるのであります。従いまして、この點については將來できる協同組合法において、協同組合が扱う品種とは品物においてはつきり區別されておりますから、御指摘のように混淆する心配はないと思います。
○平野國務大臣 先刻來申し上げておりますように、この機構は大體國家機構、國が配給の任に當る、こういう建前をもつておりますので、やはりこれも定款等については農林大臣及び經濟安定本部長官の認可を受けてこれを變更できる。かように考えておるのでありますが、その點かように御了承願います。
○平野國務大臣 私は將來の農業形態は、大體多角經營的な農業形態をとる考えでありますので、養蠶を山形縣、長野縣だけに限るという考え方はもつておりません。
○平野國務大臣 食糧緊急對策等として閣議決定等において發表いたしましたものについては、もとより責任を十分もつておるのであります。
○平野國務大臣 滯貨生糸の問題においては、まだはつきり十分な研究を遂げておりませんので、なおこの點につきましては研究いたした上で答辯させていただきたいと思います。