その平均階層の世帯が夫婦子供二人の四人世帯の場合、所得税額は一九七七年から一九八二年までの五年間に実に五倍にふくれ上がっております。所得税、住民税、社会保険料など罰則を背景にした天引きの総額は、その平均世帯層で一九八二年で三十二万四千二百七十円になるという試算があり、それは低い賃金の中での手取り収入の八分の一近いものとなっています。
私がずっと幾つか例にあげているのは、皆さんのほうがみんな低いのをとっているということでお話をしているわけですけれども、先ほど言いました換算乗数を出す場合にも、並み数階層でやっておられるわけですから、これで見ましても、これも計算してみたのですが、時間がないので、こちらで試算してみた数字をあげますと、人事院の生計費を、並み数階層でなくて平均階層の換算乗数で修正した場合の数字をちょっとあげてみますと、人事院
そういたしますと、農林省の平均生産費は、全国平均階層のそれに比べて低いことが当然予想されるのでありまして、その結果、粗収入から費用を差し引きました残差としての収益は、全国平均的な階層の純収益に比較して高い値となり、従ってそれを収益還元したものとしての農地価格は当然高く算出されることになるのであります。