2003-05-07 第156回国会 参議院 憲法調査会 第6号
吉田茂さんの路線というものについての評価だったと思うんですが、たしかアメリカの政治学者でローズクランスという人が、日本を多分意識しているんだと思いますが、平和的通商国家として成功を遂げたと。私は、やはりそれが恐らく、一九七〇年代の終わりから八〇年代にこれが一応経済大国となって、そこから先の展望が恐らく今日見いだせなくなっているんでないかなと。
吉田茂さんの路線というものについての評価だったと思うんですが、たしかアメリカの政治学者でローズクランスという人が、日本を多分意識しているんだと思いますが、平和的通商国家として成功を遂げたと。私は、やはりそれが恐らく、一九七〇年代の終わりから八〇年代にこれが一応経済大国となって、そこから先の展望が恐らく今日見いだせなくなっているんでないかなと。
そうすると、これはだめですよと言ったら、いやいやそうは言ってもやっていらっしゃるのはあなたの国の資本ですよ、あるいは技術も借りているんですよとこういうふうになってきたら、我々は通商国家として、平和的通商国家というのは私は日本が生きていくときの大きな要素だと思うんですが、そのことに対して、通産省はちょっと待ってくれと、いろいろ農家の立場はわかるけれども、中国との間でこれからさまざまな摩擦が起きる可能性
剰へ與國ヲ誘ヒ、帝國ノ周邊ニ於テ、武備ヲ増強シテ我ニ挑戦シ、更ニ帝國ノ平和的通商ニ、有ラユル妨害ヲ與ヘ、遂ニ経済断交ヲ敢テシ、帝國ノ生存ニ重大ナル脅威ヲ加フ。」中略「斯ノ如クニシテ推移セムカ、東亜安定ニ關スル帝國積年ノ努力ハ、悉ク水泡ニ歸シ、帝國ノ存立亦正ニ危殆ニ瀕セリ。事既ニ此ニ至ル。帝國ハ、今ヤ自存自衛ノ爲、蹴然起ツテ、一切ノ障凝ヲ破砕スルノ外ナキナリ。」こう言っているのです。
それからさらに重要な点は、「剰へ與國ヲ誘ヒ、帝國ノ周邊ニ於テ、武備ヲ増強シテ我二挑戦シ、更ニ帝國ノ平和的通商ニ、有ラユル妨害ヲ與へ、途ニ経濟斷交ヲ敢テシ、帝國ノ生存ニ重大ナル脅威ヲ加フ。」、こう規定しておられます。この規定についてはいまだに当時の所信としてあやまちがありませんかどうか、伺っておきます。
しかし何分措置が非常に穏当を欠きますし、また日本の平和的通商に影響を及ぼすということは、こちらとしてはおもしろくないのであります。向うの理論を決して納得したわけではなくて、その後も何とか向うの態度を改めてもらうように反省を求めておりますが、しかし先方の言い分は終始同じでありまして、この解決にはなかなか時間がかかることと思います。
幸いにもアメリカと中ソ両国の政府の指導者が懸命であるなら、特にアメリカの指導者が帝国主義的内外政策をやめ、国内においてはニュー・デイールを再び拡大された規模において採用し、国外においては社会主義諸国との平和的通商の拡張に努力して、その経済危機を切り抜けるほど懸命であるならば、米ソは平和的に共存することがでさるに相違ないのであります。
英米に対する宣戦の詔勅、私もしばしば人に読んで聞かしたこともあるし、また読んで聞かされたこともあつて耳に残るのでありますが、いわく、「剰ヘ與國ヲ誘ヒ、帝國ノ周邊ニ於テ、武備ヲ増張シテ我ニ挑戰シ、更ニ帝國ノ平和的通商ニ、有ラユル妨害ヲ與へ、遂ニ經済断交ヲ敢テシ、帝國ノ生存ニ重大ナル脅威ヲ加フ。」「事既ニ此ニ至ル。帝國ハ、今ヤ自存自衞ノ爲、蹶然起ッテ、一切ノ障礙ヲ破砕スルノ外ナキナリ。」
(「その通り」と呼ぶ者あり)もとより台湾政権との間にも戦争状態の終結或いは平和的通商関係の発展に努むべきでございましよう。それは併し、飽くまで根本原則である中国全般との国交調整を害しない範囲にとどむべきであつて、国民政府を中国の正統政府として承認するようなことは断然避けなければなりません。