1981-02-27 第94回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第1号
その点について、山で働く山林労働者が振動病という職業病でもいま大変苦労しておる。国有林野については、いろいろ営林署を督励して撲滅の対策をやっておられるけれども、民有林の方はまだどんどん患者はふえているのだ。そんな状態を放置する中で、私は少なくとも日本の林業というものは守れないと思うのです。その点についてどうですか。山林労働者の雇用対策について、どのように農林水産省としては考えるか。
その点について、山で働く山林労働者が振動病という職業病でもいま大変苦労しておる。国有林野については、いろいろ営林署を督励して撲滅の対策をやっておられるけれども、民有林の方はまだどんどん患者はふえているのだ。そんな状態を放置する中で、私は少なくとも日本の林業というものは守れないと思うのです。その点についてどうですか。山林労働者の雇用対策について、どのように農林水産省としては考えるか。
そのためには、私は、いわゆる山林労働者の雇用の安定を確保しなければ、林業に従事する人はいなくなると思うのです。 先ほど来の質問でもありましたけれども、物すごく高齢化している。私ども奈良県では、もう専業の山林労働者ばかりなんですよ、大臣。大臣は、この前参議院でもお答えいただいておるのを見ましたら、農業との兼業の労働者だというふうに認識をしておられる。私ども奈良県では、山と道と川だけしかない。
そこで、時間がありませんからはしょりますけれども、もう一つ大きな問題になっているのは、今度の豪雪で山林労働者が失業して大変困っておるということでございます。
特に、最近は、問題になっている電算機とかあるいはコンピューター等にかかわる頸肩腕障害、あるいは白ろう病、振動病というのは山林労働者だけの問題かと思っていましたところが、最近は建設省関係の仕事、自治体の土木関係の仕事をやっている、あの除草機、草刈り機ですか、これを使っている労働者がやはり同様に振動病にかかっているというような事例も上がっているわけであります。
そんなところにしかチェーンソー使うて振動病になるような、いわゆる山林労働者はいないわけです。だから軽作業と言われても、山に行って働くか、それ以外は仕事ないわけです。山仕事しなかったら、ほかに何にも仕事がないわけです。そういう実情がわかっていながら、通院で軽作業をしなさい。
労災保険法の問題につきましては、山林労働者の白ろう病と言われる振動病の患者の問題についてでありますが、労働省にお聞きしたいのですけれども、いま治療継続中といいますか、振動病の認定患者の数は一体どうなっていますか。全国で何名おりますか。
○川本委員 私はもう時間がありませんので、はしょりますけれども、これは労働基準法制定当時に、こういう日々雇い入れ、あるいは山林労働者が振動病というふうな病気で長い間治療せなければいかぬ、その間に軽労働、通院治療の問題が出てくるということを想定していなかった、法の一つの盲点ではないかと思うわけですよ。
これなんかも先般の山林労働者の皆さんの発言を聞いておりますと、これは林野庁ちょっと参考までに聞きたいのですが、ある程度高い賃金を取ってチェーンソーで働いておった。それが振動病でだんだん仕事ができぬようになった。軽易な仕事につく。金額で例示しますと、一番高く取っておったところが一日五千円としますね。ところが、だんだん振動病がえらくなって働いても五千円を取れぬ、二千円くらいになってしまう。
ところが、先般の山林労働者の方々がこういう話をしておったのですが、これは広い世間ですから間々どころではなくてたくさんあると思うのですが、実の親ではなくておじざん、おばさんに小さいときから育てられて成人をする、その成人をした山林労働者の方が不幸にして災害に遭う、その場合に、育ててきたおじさん、おばさんには養子縁組みをしていませんから遺族補償はいかぬのですな。実の、戸籍上の親にいく。
次に、先ほどから何回か申し上げておりますように、私は、四月一日に山林労働者の方々の振動病の対策で労働省なり林野庁の方々との折衝に立ち会ってみたのですが、労災に絡んで大変な問題ですね。これは毎回本委員会でわが党のだれそれの委員が取り上げてきておりますが、私は、この振動病の予防ということ、それから健康診断ということ、補償の問題はきょうは取り上げませんけれども、依然として不十分である。
山林労働者は零細企業で働く人が多く雇用も不安定ですから、白ろう病であることがわかると雇ってもらえない、請負は出来高払いだから健康診断のために休みたくない、あるいは作業場は山の中の不便なところであるから、別にいま体に異常がないからわざわざ仕事を休んでまで健診にはいかないとか、いろいろな理由で全員の健診はなかなか望めないのが現状ではございます。
山林伐採の効率化を図って導入されたチェーンソーを使う山林労働者の中に多く発生をしておりますが、最近では林業労働者のほかに、削岩機やピッチングハンマーを使う採石作業員や、草刈り機などの振動工具を使う人たちの中にも似たような症状が多発して問題となっております。
これは、山林労働者が通常健康診断を余り受けないで、何か体に異常を感じてからやっと受けに行くから、それで異常が発見される率が高いということではないかと思います。四十八年以降、労災保険の財源で巡回健康診断が行われるようになって、健康診断も患者の認定も本格化したはずでございますが、山林労働者に対する予防対策がまだおくれていることのあらわれではないかと思います。
○柴田(健)委員 この山林労働者に対する福祉政策、社会保障政策というものを思い切って導入しなければならぬ。山に働く人々は、にわかに役に立つと言うてはおかしいのですが、本当の林業労働者としての技術習得というものはむずかしいのではないか。一般の作業労働者のように、その日に山へ持ち込んできたらすぐ使えるというようなものではない。林業労働者というものは何か職種を明確にしてやるべきじゃないか。
第五に、依然として食いとめることのできないマツクイムシ対策の強化について考えを、第六に、職業病である振動病に対し、その予防と治療に不十分さを指摘をせざるを得ないのでありますが、とりわけ民間山林労働者の健康管理についての考えを、以上六点について、農林水産大臣の所見をお聞かせをいただきたいのであります。 次に、農業についてであります。
新聞は、ここに持っておるのですが、ことしの五月四日の和歌山版の朝日新聞の報道によると「県、和歌山労基局、県医師会、県森林組合連合会などで組織している県振動病対策会議は、山林労働者に多発している振動病について県下全体で統一した判定を下せるように、専門医らによる判定審査会を五十四年度中に設けることを決めた。
和歌山の龍神村というところに行きますと、この村は御承知のように村民が全部で五千人程度、世帯数にすると千五百足らずですが、そこに山林労働者が全部で五百一人いるのです。その五百一人いる山林労働者の中で、区分がAといういわゆる異常なしという人はたった一人しかいない。あとは全部所見があるわけです。そうして九一%の労働者が振動病にかかっておる、こういう実態があるわけです。
しかし大臣、ここにいま言ったようにして、民間林業における振動病の絶滅及び雇用確保に関する問題の要請、一万人と言われ、二万人とも言われるこの人たちについて、いま和歌山県の問題を取り上げましたが、同時に、長野県の山林労働者の方からこれだけの陳情書、要請書、これが届いているのであります。労働大臣あてであります。
そこで、これは大臣の人間性といいますか、特に山林労働者の立場に立って行政をしていただくという立場に訴えたいわけですけれども、第一点は、ぜひ労働省等と相談なさって、軽労働しながら病気を治療しろという医者の診断ですから、そのとおり従うならば、実は山間には労働する場所がないのですから、労働省と農林省、林野庁と話し合われて、そういう人たちのための軽労働の職場というのをぜひ確保してもらうように精いっぱいの努力
同じ山林労働者で振動病にかかったという者が、やはり民有林の労働者でも国有林と同じような救済の方法がとれるように、これはやはり法改正というのは必要じゃなかろうかと思うのですが、その法改正の、できれば職場があればいいのですけれども、それも余り十分ないと思いますし、そういう法改正の側面からも、農林大臣はやはり労働大臣等と話し合いをして実現の方向で前向きでやっていただきたいと思うのですが、これはいかがですか
山林労働者としての誇りが持てない。人間というものはある程度、どんな仕事でも自分の誇りというものがなければ仕事にならぬですよ、正直に言って。そこに使命感と愛情です。使命感と愛情というものは、不安があると人間は生まれてこない。自分が犠牲になって、命をかけてというのはない。そういう気持ちが林野庁長官にみじんでもあったら、こういう問題はいままでも起きていないはずだ。
現行法では十分じゃないから私は申し上げるので、現行制度の中で山林労働者が完全に保障されておるかというと、そうはいかない。それは特定の、国有林の立場ならそうだけれども、民有林の方はそうはなってない。いまあなたは、退職金の問題もあると、こう言うけれども、多少はそういう道が開かれておるけれども、全国的に見ればまだまだである。
その問題を除去しない限り山林労働者というものはふえてこないと私は思うのですが、除去しないでふえるという自信がありますか、長官。
○小巻敏雄君 山林労働者などを中心にする振動工具による白ろう病などの問題についてお尋ねしたいと思います。 私は、三重県、和歌山県の南の方をよく歩くわけなんですね。あの地域は海が山に迫っておりますから、昔からの日本の基幹産業の米づくりには適地じゃないわけであります。海で働くか山で働くと、こういう状況のところです。
また、林業につきましては、林業振興に関する国会決議を尊重し、国営分収造林法及び林業労働法を制定することによって、山林労働者の労働条件を改善し、治山治水及び木材の安定供給を図り、国有林の再建を図るべきだと考えますが、農林大臣、いかがに考えますか。
山村は次第に過疎化を強めておりまして、なかなか有能な山林労働者を確保するということはむずかしい、こういう悩みを持っているということも先ほど披瀝がありましたし、私もその点について否定はいたしません。しかし、森林林業経営の基盤である山村の崩壊を食いとめるという努力はやはり現時点でもやらなければいけないわけで、放置しておいて何ぼでも過疎になっていっていいんだということにはならぬわけであります。
この点の行政指導を強める、こういう御返答もいただいたのでありますけれども、手抜き作業や、あるいは一定のノルマを消化するために山林労働者の酷使なんという実態も出ている。特に労働災害あるいは振動病なんというのは国有林労働者に比べて民有林労働者に多い。これはまさに請負の持っております問題点であるわけであります。
しかも、こういった植林で働いている民間の山林労働者はシカのおかげで失業しているのです。あなた方が勝手に天然記念物でございますと指示をしておいて、さっきも言ったように食う物はどこへでも行って勝手に食ってこい、そんなばかな国の行政がいつまでもやれますか。このような事態が起きたときは、それに対するもっと真剣な対応を考えるのが当然だと私は思う。
しかし、それは表面上の話であって、雇用の不安を抱え、職業病である振動障害にかかっておることがわかっていても、それをひた隠しに隠して仕事をしなければならないほど生活の不安にさらされている一般山林労働者を考えますときに、安易に請負よしとする考え方に私はくみするわけにはまいらぬのです。
そうしますと、残されました林業自体も、あるいは山林労働者自体も、そこに生活ができないという現状に立ち至っている。こうなりますと、自分の生活の問題が出てまいりますから山どころの騒ぎじゃない。しかも現金にすぐならない。こういう状況になりますと、もうそこはまるっきり死の町になってしまう、こういう状況がたちどころに想定をされてくるわけですね。
ただ山林労働者だとか山林労務者というのじゃなくして、半ば技能労働者として位置づけをしてやる、こういう人の使い方の面からもう少し考えてやったらどうか。私は、政治家は皆、国民生活安定とよく言われる。国民生活安定には、やはり雇用の安定、所得の安定、物価の安定、この三つを取り組んで解決しない限り、国民生活を安定させたとは言えない。
けれども、全体的に見ると、山林労働者というものの年齢の面から見ても、それから労務者数の面から見ても、だんだんと減っておる。毎年山林労働者は減っている。高年齢層になる。若年の労働力というものが山に入ってこない。ただ合併さして労務班の組織化はできたという形式論だけで、中身は大きく違っておる、五十年度を見ても、高校卒の若年労働力が四百二十名ぐらいおる。
二つ、林業の崩壊を防止し、国土と自然環境を保全するため、国有林野事業再建整備特別措置法を制定し、林野事業の健全化を図り、同時に、国営分収造林法の制定、山林労働者の労働条件の改善等によって、治山治水の完備、木材の安定供給が図られるようにすること。 三つ、漁業の国際環境の急変に対応するため、沿岸漁業振興を図ること。
二、林業の崩壊を防止し、国土と自然環境を保全するため、国有林野事業再建整備特別措置法を制定し、林野事業の健全化を図り、同時に国営分収造林法の制定、山林労働者の労働条件の改善等によって治山、治水の完備、木材の安定供給が図られるようにすること。 三、漁業の国際環境の急変に対応するため、沿岸漁業振興を図ること。
しかも所有権の絶対のもとに、首一つ横へ振れば、ことしは切らない、そのために何百人の山林労働者が飢えに泣くということ、それほどの所有権の絶対を許していいものかどうか。これは社会政策の問題なんですが、あるいは税制面において、国税面、地方税の面において、これほど優遇しなくちゃならぬのかどうか。私は次回、また機会あればこの問題をもう少し徹底的に取り上げたい。
そうしますと、なかなか切らない、切らないと、山林労働者はその日の飢えに泣く、そういう社会政策的要請があると私は思うのです。山林労働者は、ことしは山持ちが山を切ってくれるだろうか、恐らく切ってくれまい、ならば、山林労働者の飯の食い上げになるわけです。それを延ばせば延ばすほど、百年ヒノキ、百年杉といって、延ばせば延ばすほど価値が出てくる。これをいま財源のない地方税において、それで果たしていいのか。