1961-03-09 第38回国会 参議院 法務委員会 第6号
最近続発した山口二矢、、小森一孝その他の一連のテロ事件の根本原因は、昨年米の集団暴力の横行に表われた破壊工作に依る。深沢七郎氏及び中央公論社の名誉毀損事件が直接の原因である。これらの原因を政府や国会が一つ一つ除いて行かなければ何等の解決にならない。警察責任者の辞任などで解決のつくことではない。解決の方向を誤まると却って政治テロの発生を助長し、益々混乱を来たし危機を招く。
最近続発した山口二矢、、小森一孝その他の一連のテロ事件の根本原因は、昨年米の集団暴力の横行に表われた破壊工作に依る。深沢七郎氏及び中央公論社の名誉毀損事件が直接の原因である。これらの原因を政府や国会が一つ一つ除いて行かなければ何等の解決にならない。警察責任者の辞任などで解決のつくことではない。解決の方向を誤まると却って政治テロの発生を助長し、益々混乱を来たし危機を招く。
小森一孝なる犯行少年の犯行の動機は何であったかについてであります。すなわち、中央公論の十二月号掲載の深沢七郎氏の「風流夢譚」のいかなる部分が本件犯行の動機に直接関係があるのであるかという点であります。なお、右のほかに何らかの動機があるのかどうか。もしあるとすればそれらの点について承りたいと思います。一応この点です。
なお、愛国党に所属しております小森一孝につきましては、警視庁といたしましても、初めから写真等につき十分の警戒をいたしておったのでございますが、一日に脱党いたした点につきましては、こちらで手配漏れであったわけであります。 なお、今後の方策につきましては、総理のお話の線に沿いまして、今後とも、暴力の係官の要員を増加し、その態勢を整え、徹底的な制圧をいたすつもりでございます。
犯人は小森一孝という十七才の少年でございました。事件発生直後より鋭意捜査に努めて参りました警視庁陣によって二日の朝逮捕されたのであります。犯行の状況は、同日午後九時十五分ごろ、同家の女中上野のぶ子さん、手伝い丸山かねさんの二人が応接間へ本を置きに行きましたところ、すでに室内に入っていた犯人は、「黙っておれ、主人はおるか」とおどかし、飛び出しナイフを突きつけたのであります。