2006-03-29 第164回国会 衆議院 文部科学委員会 第9号
信長から床の間に置いてある刀の刻みざやの数を当てた者にこの刀をやるとお小姓連中みんなに言ったらしいんですね。その中で、森蘭丸だけ答えなかった。なぜ答えなかったかというと、自分はしょっちゅうそれを見ていて、刻みざやが何本あるかわかっていた、だから答えませんと言ったらしいんですよね。えらく信長が感心して、おまえにこの刀をやるということになったんですけれども。
信長から床の間に置いてある刀の刻みざやの数を当てた者にこの刀をやるとお小姓連中みんなに言ったらしいんですね。その中で、森蘭丸だけ答えなかった。なぜ答えなかったかというと、自分はしょっちゅうそれを見ていて、刻みざやが何本あるかわかっていた、だから答えませんと言ったらしいんですよね。えらく信長が感心して、おまえにこの刀をやるということになったんですけれども。
織田信長がちょっとよそへ行ったときに、小姓で刀を持っていたのです。それにぎざぎざがたくさんあるのです。このぎざぎざの数を当てろ、ぎざぎざの数を当てた者にこの刀をやる、こう言ったのですね。蘭丸は、それを持っているときに数えていたのです。知っているのですよ。ほかの人がいろいろ言うたときに、私は既に数えておりますから答えられません、こう正直に言うて、それで偉いというわけで余計、刀をもらった。
先ほど例をお出しになりましたから、私もせつかちである自分の頭を、一つ例を引きまして御発表しますが、昔加藤清正が、便所の中からお小姓を呼んだ、何のことかと思つて飛んで行つたら、あの清兵衛をすぐ十分に取立ててやつてくれという、お小姓が、お殿様、便所の中からそんな命令を出さなくても、出ておいでになつてからゆつくりお考えになつたらいいでしよう、いやいやそういうことは何か頭にあつたのだけれども、今思いついたからすぐやつてくれ