2001-05-21 第151回国会 参議院 予算委員会 第14号
最近の報道を見ますと、子供が親を殺したり、親が子供を虐待したり、あるいは尊属殺人事件、今まで常識で考えられない事件が多発して、毎日ニュースに事欠かない現状でございます。こんな国じゃなかった、こんな民族じゃなかったはずなんでございますが、これを考えますときに、やはり戦後の物質文明、唯物文明に偏り、道徳の点が欠けた影響じゃないかなと思うんでございます。
最近の報道を見ますと、子供が親を殺したり、親が子供を虐待したり、あるいは尊属殺人事件、今まで常識で考えられない事件が多発して、毎日ニュースに事欠かない現状でございます。こんな国じゃなかった、こんな民族じゃなかったはずなんでございますが、これを考えますときに、やはり戦後の物質文明、唯物文明に偏り、道徳の点が欠けた影響じゃないかなと思うんでございます。
法務省といたしましては、当時も直ちに尊属殺人事件の実態とこれに対する一般社会の司法機関への評価等を総合的に検討いたしまして、実は同条の規定を削除して、あわせて尊属傷害致死、尊属遺棄及び尊属逮捕監禁に関する規定も削除することが適当であると考えました。
尊属殺に関する刑法の一部改正についての法務省の方針でありますが、昭和四十八年四月、尊属殺人罪に関する刑法二百条の規定が違憲であるとの最高裁判所の判断が示されたことから、法務省としては、尊属殺人事件の実態などを総合的に検討した結果、同条の規定を削除し、あわせて、尊属傷害致死、尊属遺棄及び尊属逮捕監禁に関する規定も削除することが適当であると考え、刑法の一部を改正する法律案を準備したのでありますが、この考
これは四十八年四月の判決でありますから私の就任以前ではありますけれども、法務省としては、尊属殺人事件の実態などを総合的に検討した結果、同条の規定を削除し、あわせて尊属傷害致死、尊属遺棄及び尊属逮捕監禁に関する諸規定をも削除することが適当であると考え、刑法の一部を改正する法律案を準備したのでありますが、この問題につきましては親子関係をめぐる道徳観が背景にあり、これらの規定を削除することによって、親に対
それから、いま死刑の確定者が十人ほどあるというお話でございましたが、そのほかに、いま恩赦事件で審査会で扱っていらっしゃる事件を調べますと、尊属殺人事件が大変に多うございますね。この尊属殺は、例の最高裁の尊属殺規定の判決の後、思赦の対象になる事件が非常にふえたのだと思うのでございますけれども、これは、どのようなかっこうで上申され、そしてどのような結果になってきているのか。
まず第一に、これはもうすでに御承知のごとく尊属殺人事件、これは殺人事件だけであります。ほかの事件、たとえば尊属傷害致死、これもざっと当たってみますと全く同様であります。尊属遺棄致死のほうは若干様相が違うように思いますが、これは資料不足であまりはっきりしたことを申し上げられません。尊属殺人事件に関しましては終戦直後の資料について、全国的な材料を集めまして若干の調査をいたしました。