1949-11-30 第6回国会 参議院 本会議 第22号
申上げるまでもなく、ドツジ・プリンシプルの構想は、均衡予算の確立、復金融資の廃止等による放慢な産業融資の引締め等によりまして、インフレの急速なる收束を図ると共に、物価、賃金の安定、或いは産業合理化等によりまして、国民経済力を專ら輸出貿易に集中いたしまして、ここに自立経済の血路を開かんという構想であつたのでありまするが、併しながらインフレの收束は概ねその目的を達成いたしましたけれども、肝腎の輸出貿易は
申上げるまでもなく、ドツジ・プリンシプルの構想は、均衡予算の確立、復金融資の廃止等による放慢な産業融資の引締め等によりまして、インフレの急速なる收束を図ると共に、物価、賃金の安定、或いは産業合理化等によりまして、国民経済力を專ら輸出貿易に集中いたしまして、ここに自立経済の血路を開かんという構想であつたのでありまするが、併しながらインフレの收束は概ねその目的を達成いたしましたけれども、肝腎の輸出貿易は
輸出に非常な重点をおかなければな力ませんので、我々安本で樹てておりまする五ケ年計画も專ら輸出の面に重点をおいておる次第でありますが、それにつきまして現在アジア方面に鉄鋼を輸出いたしましたならば、それによつて日本のいわゆる輸出の販路の楔を得られる、現在ありましたならば向うが非常に渇望いたしておりますために、それによつて販路を拡張することができる。