1996-02-14 第136回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第2号
アメリカにとって日本列島の持っている役割が、一九五〇年代から七〇年代初頭にかけてのアジア地域戦争に対する関与のための後方支援基地、補給基地、休養基地から、八〇年代になりますと、日本列島そのものが地勢的にソ連極東部をふさぐような形で延びているという事実、さらに日本列島に散在する米軍基地をソ連に振り向けるという抑止のための条件、さらに日本の自衛隊との共同行動による対ソ共同抑止という側面で見られるようになりました
アメリカにとって日本列島の持っている役割が、一九五〇年代から七〇年代初頭にかけてのアジア地域戦争に対する関与のための後方支援基地、補給基地、休養基地から、八〇年代になりますと、日本列島そのものが地勢的にソ連極東部をふさぐような形で延びているという事実、さらに日本列島に散在する米軍基地をソ連に振り向けるという抑止のための条件、さらに日本の自衛隊との共同行動による対ソ共同抑止という側面で見られるようになりました
ただし、その運用において安保は、特に冷戦期、八〇年代以降になりますと対ソ共同抑止、核のせめぎ合いに対する日本の協力という形で運用されるようになりました。つまり、軍事的な協力で日本がアメリカに寄与してくれる限り、経済的な協力条項でアメリカにとって少し不利であってもこの問題を一体化させないという政策が特にペンタゴンによって極めて慎重にかつ明確にとられてきました。