1990-04-27 第118回国会 参議院 国民生活に関する調査会 第3号
ビールはだれでもつくれるわけでありませんで、このような寡占業界の値上げについて、カルテルではないのかというような疑問をまた消費者としては持つわけなんですけれども、公正取引委員会の御見解を聞かせていただきたいと思います。
ビールはだれでもつくれるわけでありませんで、このような寡占業界の値上げについて、カルテルではないのかというような疑問をまた消費者としては持つわけなんですけれども、公正取引委員会の御見解を聞かせていただきたいと思います。
○梅澤(節)政府委員 ビールにつきましては、二月の下旬から三月の初めにかけまして、寡占業界であるビール四社が相次いで値上げを実施いたしました。その内容は、今委員がお触れになりましたように、工場からの出荷価格のほかに、希望卸売価格、希望小売価格等につきましても、引き上げが行われておるわけであります。
それから、ビールのお話は、大蔵省の方からお話があると思いますが、一般的にこういう問題につきまして、寡占業界における一斉値上げについては、私の記憶が正しければ、公取当局が調査をいたしまして、その結果を国会に報告するという規定がたしかあったと思っております。
ただ、今おっしゃっておりますように、ビール等を含め高度の寡占業界では、そういった明確な事業者間の意思の連絡がなくても、価格の引き上げについて同調的な、あるいはプライスリーダーとそれに対する追従という点もあるかと思いますが、そういった動きがあって、実質上は一斉値上げという形になりますので、これは五十二年の独占禁止法の改正で、現在十八条の二の規定によりまして、そういった事実に該当する場合には、公正取引委員会
しかしながら、いずれにいたしましても先生御指摘のこのような幾つかの問題点につきましては、家電業界は非常に流通の系列化等も行われておりますし、また産業といたしましても、市場構造といたしましても寡占業界でもございますので、引き続き私どもといたしましては十分注視をいたしまして、調査を継続してまいりたいと思っております。
インスタントコーヒーにつきましては非常に高度の寡占業界でございまして、参入障壁が非常に高いのではないかということが考えられますし、さらに同調的な価格値上げの体質を持った業界ではないかという問題点があるわけでございますが、現時点ではとりたてて独禁法上特に是正しなければならないという点はないように考えております。
したがいまして、今後、未来永劫というふうに申し上げるのは少し言い過ぎかと思いますけれども、ビールのような寡占業界におきまして値上げが行われました場合には、税金の引き上げ等による自動的な値上げは別といたしまして、それ以外の理由による値上げの場合には、ほぼ例外なく価格引き上げの場合の同調的内容につきまして報告を徴収するということになろうかと思います。
ただ、御承知のように、お酒とかビール等は最も典型的な超高度寡占業界でございますから、したがいまして、独禁法の規定によりまして「独占的状態」に該当するという指定をいたしておるわけでございますから、こういう独占的な市場構造要件に該当する企業につきましては、いわゆる弊害要件というのがあるわけでございますから、したがいまして、過度に広告宣伝費を支出するということにつきましては、これは将来問題としては検討しなければならないと
しかも、日本経済の状況がここまで変わって、そしてこういう寡占業界の同調値上げということがますます横行するようになった。そして、しかも、それは独禁法が明らかにしたところのいろいろな公共の利益に反して不当な取引制限を超えたし、国民の生活に対して大きな障害をつくり出している。
○工藤(晃)委員(共) 私が言っているのは、何も、十八条の二違反であるとか、そういうことで四十条でいくとかいうことじゃないけれども、そもそもわれわれが対象としなければいけない寡占業界というものを十八条の二で十分とらえているとは必ずしも思えない。
○高橋(俊)政府委員 これは、たとえカルテルの証拠がつかめないといたしましても、このような寡占業界において典型的な平行行為が行われる、そういうことが実際に具体的な現象となって出た以上、それらを調査してその実態をなるべく明らかにしたい。
○高橋(俊)政府委員 特にこういうふうな同調的値上げが行われるのは、私は一般に寡占業界でなければできないことだと思うのです。いわゆる寡占の状態、これははっきり定義しなくてもいいのですが、目くばせだけでもできるような、あるいは電話一つで話し合いがつくような業界がとにかく同調的値上げをやります。
○高橋(俊)政府委員 こういった寡占業界における値上げのあり方、私どもはその値上げの理由は別でございます。理由があるとかないとか言っているのじゃない。値上げのあり方に対して国民の疑念をできるだけ払拭するという方向に向かって努力をしたい。
いずれにしても、これからも寡占という問題は、安定成長下において特にそういうことが、寡占業界になってしまっていますと、むだな競争をやめようじゃないか、お互いに利益をうまく出すような方法で営業しようじゃないかという考え方があり、それが実は私はいろいろな意味で、本当の意味でのよいものを安く供給するという最もよい自由経済の利点を殺してしまうことになる、これを私どもは極端に恐れるわけでありまして、独禁法というのはそのためにあるのであって
でありますから、原料も全部同じコストである、設備も同じコストである、こういうことでございますので、代表的企業で一つのプライスが出てまいりますと、大体それにフォローする、ほぼ同じような価格でフォローする、こういういわゆる寡占業界においては大体そういう動きだと思いますが、そういう動きになっておるということもひとつ御理解をしていただきたいと思うのです。
だから、一社がプライスメーカーといいますか、そういう形で妥結いたしますと他がやっぱりそれにフォローする、こういうことは寡占業界にありましては私は別に不思議なことではないと、こういうふうに考えておるわけでございますが、しかし、公取委員会としては別途の判断から御調査になっておると思いますが、これに対しては私の方からは別に意見を申し上げる筋合いではございません。
特に鉄鋼各社は、各産業界の製品価格引き上げ攻勢の先頭を切って、鋼材をトン当たり一万円から一万三千円の値上げをしようとしておるわけでありまして、鉄鋼業界は典型的な寡占業界であって、各社が一斉に値上げに踏み切れば、産業界に大きな影響を与えることになろうと思います。
四十条の二は、これに対しまして、いわば寡占業界におきまして同調的な値上げが行われました場合に、そのような現在の独占禁止法に認められております具体的職務の執行の必要の有無を問わないで、この同調的値上げがあったという事実のみによって調査をすることができる、報告を求めることができるという点で、四十条によっては賄えない、調査できないケースをこの四十条の二によって報告を徴収することができるように、公正取引委員会
私といたしましては、朝日あるいはサッポロ等が持ちこたえられなくなりまして値上げに踏み切られたということでございまして、非常に残念に思いますけれども、あなたのおっしゃるように寡占業界でございまして、今後ともできるだけ自重願って、原価の高騰ということにつきまして極力合理化で押さえ込むような努力はお願いするつもりでございます。
○高橋(俊)政府委員 原価公表は、その目的ははっきりさせておりますが、日本の業界における高度の寡占、通常の寡占を通り越したもっと非常に高度の寡占業界において——全業種ではありません、いまの段階ではまだ一部でありますが、一部で平行行為が行われる。平行行為が行われて、つまりわかりやすく言えば、いわば証拠のつかめないカルテルだ、こうみんなに見られるようなものであります。
まあ特に寡占業界におけるカルテルにつきましては、証拠の収集、いつどこでだれが集まってどういう一体内容の話し合いをしたのかというような証拠の収集が困難ということは考えられるわけでございまして、この点は非常に苦労しておるわけでございますが、これに対処するためには、立ち入り検査先をより広くする、あるいはメーカーのカルテルの場合に、流通段階にまで審査の手を広げるというような方法をとっておりますし、さらに直接証拠
ビールの業界というのは寡占業界でございますね。たった大手四社しかないわけですが、このビールの値上げというのが隔年にどこかがバッターになって値上げが行なわれております。どこかが値上げをしますと、一斉にほかのビール業界もこれに追随をして値上げをされてしまう結果になります。
それから財政支出の繰り延べ、これは若干やっているようでございますが、それから予算の減額修正とか、あるいは国鉄、電力料金などの公共料金の抑制とか、地価対策、それから寡占業界での製品原価の公開制度とか、こういったことも相当学者間において言われておるわけですね。そういったことを思い切って政府に進言するというようなお気持ちはございませんか。
私がいま申しましたような預金金利の引き上げとか、予算の減額修正とか、公共料金の抑制とか、寡占業界の製品原価の公開とか、こういったことの中で取り入れていいようなものは現在においてはございませんですか。
ビールには管理価格というものが存在をしておるのかどうかという問題だと思うのですが、御承知のように、ビールは全くの寡占業界であります。上位三社でほとんどの市場を占めておる。四社では一〇〇%占めておるという状態だと思うのです。この企業そのものが、それでは協調的寡占体かというと、そうではない、競争的な寡占体だというふうに私は思うのです。