奄美大島日本復帰協議会の議長、名瀬市長というような郡民の意思を代表いたしまして、このたび現地から派遣されまして私ども上つたのでございますが、たまたま奄美問題について連日御熱心なる受入れ措置についての御審議をやつております本委員会に私どもをお招き下さいまして、つぶさに現地の声をお聞きとり頂く機会を与えて下さいました点、衷心から一同に代りまして謝意を表する次第であります。
実にこの奄美大島についてだけ例を挙げますが、奄美大島日本復帰協議会から、こういうような悲痛な電報が来ておる。「さきに奄美大島人民は、日本復帰を熱望し、十四才以上十三万九千四十八名、島民の九九・九%の署名を日本政府及び各国際機関に送つた。然るに講和條約は我々二十万島民の意思を全く無視した。今や全人民は、信託統治絶対反対のスローガンを立て、切歯扼腕死鬪の決意す。
なお、張る本月の十四日には、大島の名瀬市におきまして、二十団体もの代表者が会合いたしまして、同地の住民の日本復帰に関する切実なる希望を内外に訴えるために奄美大島日本復帰協議会を結成いたしまして近く二十数万人の住民の署名運動を展開すると報じておるのであります。なおこれと同様の問題が、やはり沖繩についても考えられるのでありまするが、私どもは一日も早くこれが解決せられることを要望しております。