1948-07-04 第2回国会 衆議院 司法委員会 第50号
かような点に、ほんとうの天下國家の憂えがあると、私は考えておるのでございます。どうも今のような状態で真実発見をお願いいたしましても、次から次へ電話がかかつてきたり、面会人が押し寄せてきたり、檢察官と應待したり、さようなことに忙殺せられまして、ほんとうに仕事に打ちこむというだけの余裕をもつておられぬように思うのでございます。
かような点に、ほんとうの天下國家の憂えがあると、私は考えておるのでございます。どうも今のような状態で真実発見をお願いいたしましても、次から次へ電話がかかつてきたり、面会人が押し寄せてきたり、檢察官と應待したり、さようなことに忙殺せられまして、ほんとうに仕事に打ちこむというだけの余裕をもつておられぬように思うのでございます。
弁護士の方は自分の担当しておる被告人が無罪になることが一番大事件でありまして、それがただちに天下國家に響くというわけではないのでありますから、まず第一番に被告人のことを考え、それでお終いである。これは弁護士にとつて無理もないことです。
同時に今お話の中に、そういうふうにお互いに話をすると天下國家の話になつてしまつて、貸した借りたという金は大体けじめがつかない。ただ問題は私はそういう点もおそれたから、会社を通じてこれを御融通申し上げておつたのでありますが、それもまた実際はきびしく催促をするというのではなしに、折に触れて会社の者が催促に出る程度で、けじめはついておりません。
こういうことがあり得るわけでありますから、経済安定本部が全体の立場を上からながめて見て、天下國家の事業をこの程度に盛るべし、こうして組立をしている。こういうことであれば、その安定本部の腹がきまつて、組立が終つて予算書を編成するときには、なかみをある程度にわけられ得る、こういうことになる。
やめるようになるのはわかりきつておる、天下國家に何も關係ないのであります。かくのごとき裁判官は自然にやめるようになつておるのです。何も國會の手を煩わす必要はないのでございます。われわれはかような瑣末なことのために、彈劾法というものをつくろうとしつつあるのではないのであります。その理由を、簡單に十分間ぐらい時間を賜わりまして申し上げたいと思います。