1982-02-23 第96回国会 衆議院 運輸委員会 第3号
まず第一の、ニューヨーク以遠欧州と申しますいわゆる大西洋路線につきましては、御承知のような非常に厳しい競争下に置かれておりまして、現在日本航空としては、この路線は運航を取りやめております。
まず第一の、ニューヨーク以遠欧州と申しますいわゆる大西洋路線につきましては、御承知のような非常に厳しい競争下に置かれておりまして、現在日本航空としては、この路線は運航を取りやめております。
それから、パン・アメリカンのヒューストンやシカゴからの乗り入れは一体どうしてくれると、最後は、大西洋路線に適用している例の低運賃制、これをドル箱太平洋にもぜひというふうに、とめどもないと思うんですよ。秋の交渉再開は合意されていても、交渉は交渉だと、それまでにうんとあなたがたを追い詰めるというのがカーター航空政策の基本路線じゃないんですか。違いますか。
つまり、チャーター便の完全自由化とか大西洋路線的低運賃というのは、これは向こうの二大原則なんですよ。これは絶対に譲りませんよ。そのこと自体、ぼくは大変でたらめな不当な要求という認識を持っている、日本人の一人としてね。これはでたらめなんですよ。本当にもうごね得のような感じがする。ところが、この原則というのはカーター政権も外せないんですよ。そうなってくると、あなた方にはどういう原則があるか。
だから、これはカーター政権の航空政策というのは、たとえばチャーター便に対する能動的な態度とか、大西洋路線で味をしめた実績とかありますと、しかも、やはりホワイトハウスを動かしているアメリカの巨大エアライナーの圧力というのはなかなかどうして一方ではない。おまけに中間選挙は投票が終わるまでは押せ押せムードであるというのは、これまた常識ですよね。
東南アジアのものは、こまかいものが多うございますので省略いたしまして、近々拡充しようというところは、先般開始いたしました世界一周の大西洋路線、現在二便でございます。二便ではこれは非常にかたわでございますので、来年から週七便に拡大したいということ、それからメキシコまで、これはカナダを経由いたしまして来年はぜひメキシコまで新路線を開拓したい、このように計画をいたしております。
大西洋路線におきましては、各国航空会社とも次第に収益が好転しておる。特にアメリカのパンアメリカンというような巨大な会社につきましては、非常な好収益をあげておるというふうに承知しておりますので、前々回にアメリカ側が日本の案を拒絶した一つの理由というものは解消しておるというふうに考えられますし、昨年の夏の交渉においても、そういう問題については強い抵抗は示すわけにいかなかったと、かように考えております。
従いまして、特に東京のポイントが最近非常に国際的に、重要な地位になりまして、現在ニューヨークあるいは欧州という大西洋路線というものが航空の黄金路線ということになっておりますが、逐次そういったような趨勢が太平洋に及んでくるというふうな状況に私どもは考えております。