1997-06-03 第140回国会 参議院 文教委員会 第15号
そういったようなシステムの特徴をデータ的に見てみますと、カーネギー財団の大学教授職の国際比較研究というものが最近発表されました。それの結果をちょっと参考にさせていただきますが、資料の二ページに書いておりますように、これは世界十四カ国、香港が入っておりますが、一応十四カ国の二万人の学者に対して調査をやったもので、世界最初の大規模なものでございます。
そういったようなシステムの特徴をデータ的に見てみますと、カーネギー財団の大学教授職の国際比較研究というものが最近発表されました。それの結果をちょっと参考にさせていただきますが、資料の二ページに書いておりますように、これは世界十四カ国、香港が入っておりますが、一応十四カ国の二万人の学者に対して調査をやったもので、世界最初の大規模なものでございます。
そういう意味では、先ほど言いました講座制をつくったときに、大学教授職というものを安定させていくという、あるいはそこの人材を確保していくということがございましたのでそういうふうにしたんだと思います。 しかし現在、世界的に見ますと、アメリカとか中国なんかもそうですが、かなりそういう格差を入れてきているということは間違いないことでございます。
これは、国立教育研究所教育政策研究部長喜多村氏が、「IDE 現代の高等教育」、一九九七年三月号に書いているんですが、「試練にさらされる大学教授職」という論文です。 その中で、「イギリスではすでに今から五年も前に大学教員の身分に対する重大な変化が生じているのである。その結果、大学の教職に魅力を感じず、他の職を求めて大学を去る教員も激増していることも、タイムズ高等教育版は伝えている。」
アメリカのカーネギー教育振興財団による大学教授職国際調査によると、大学教員の定年までの平均異動回数は、任期制が基本的にないヨーロッパの方が任期制を一定範囲認めるアメリカより高いという結果が出ているのです。数字を挙げれば、アメリカは一人平均一・六二回、イギリスは一・七七回、ドイツは二回です。これは、かえって任期制をとらない方が教員の流動性が高くなることを示しています。
一つの例なんですけれども、玉川大学出版部の「大学教授職の国際比較」というものを見てみますと、大学教員が生涯に勤務校をかわる回数、これは各国の調査に応じてくれた方たちの実際の移動した回数とその教職経験年数から、平均生涯勤務年数、三十年ですね、これに移動する予想回数を求めているんですが、これを比べています。それで、アメリカが一・六二、イギリスが一・七七、ドイツが二・〇〇。