1964-04-21 第46回国会 衆議院 内閣委員会 第24号
いまの日本の外交官制度といたしまして、二年ないし三年おれば次の任地に変えるというような一つの慣行がございますが、それは、そういう角度から確かに批判に値すると私は思います。ところが、この制度は、実は私なんかも気がついておりますが、これは外交官だけでなくて、日本の官僚制度全体の問題だと思うのでございます。
いまの日本の外交官制度といたしまして、二年ないし三年おれば次の任地に変えるというような一つの慣行がございますが、それは、そういう角度から確かに批判に値すると私は思います。ところが、この制度は、実は私なんかも気がついておりますが、これは外交官だけでなくて、日本の官僚制度全体の問題だと思うのでございます。
○稻村(隆)委員 私は、何らかの機会に一度外務大臣にお尋ねしたいと思っておったのですが、それは、私が戦前からしばしば海外旅行をして痛切に感ずることは、どうも日本の外交官制度に根本的な欠陥があるように思われるのです。今度提出されました外務省の設置法を見ても、公使館を大使館にするとか、これも一つの方法かもしらぬけれども、戦前からしばしば日本の外交は無能だとか、怠慢だとか、いろいろな悪評を聞くわけです。
そういうふうに、いまの外交官制度と行政官制度を別にして、そういうふうに領事でも何でも長くいる者は月給をどんどん上げていく、そういうふうなこともしなければならぬと思うし、それから一般行政官と外交官はだいぶ違うので、警察官などは同じところにずっと長く置けば弊害が起きますから、これはむろん私は転勤させるべきであると思うが、外交官は現地に長くいたって、そう弊害というものは私は起きないと思うのです。
しかし少くとも今お話の外交官制度として、外交官の試験を受けて、ある期間研修所で研修さしておりますが、それでもって足れりということはもちろん言えない。これはまた在外公館における公使であるとかあるいは大使であるとかいうものが、そこに配属される若い外交官の養成といいますか、指導といいますか、それにも非常に関係していく問題でございます。
そうすると待命外交官制度がありますと、そこの中に入つてしまつて、この待命の期間は今度どうやるか存じませんが、昔は三年間でしたが、その間ぬるま湯の中に入つておつてなかなかやめないという弊害がある。この待命外交官の制度はよほど考えなければならぬ。私どもの考えといたしましては、普通三年間くらい公使なり大使をした人は、当然やめなければならない。これは私の観念です。
そうすると待命外交官制度ができて大公使が帰つて来る。私の希望によれば、そういう人はすぐやめてもらいたいが、その中で特に有能な人は待命外交官として、あるいは顧問、参与として置く、こういうことになります。外務省の中に相当大物がいる。外務政務次官はこれをよほど考えておかなければならぬ。外務政務次官が浮き上つてしまう。あるいは浮き上らなくても離れてしまいます。
それから今外務省にそういう制度があるかどうか、はつきり私は記憶いたしておりませんが、昔は待命外交官制度がありました。これは今ございますか。またなければ将来回復されるおつもりでございますか。これをお尋ねいたします。