1987-12-15 第111回国会 参議院 外交・総合安全保障に関する調査会 閉会後第1号
なお、交渉開始に先立つ八一年の十一月十九日に、レーガン大統領はワシントンのナショナル・プレス・クラブでの演説におきまして、ソ連がSS20等のINFを撤廃すれば米国もパーシングⅡ、地上発射巡航ミサイルの西欧配備計画を中止するという、いわゆるグローバル・ゼロ・オプション提案を行ったわけでありますが、ソ連側は同提案を拒否いたしました。
なお、交渉開始に先立つ八一年の十一月十九日に、レーガン大統領はワシントンのナショナル・プレス・クラブでの演説におきまして、ソ連がSS20等のINFを撤廃すれば米国もパーシングⅡ、地上発射巡航ミサイルの西欧配備計画を中止するという、いわゆるグローバル・ゼロ・オプション提案を行ったわけでありますが、ソ連側は同提案を拒否いたしました。
それによって西欧の防衛が危機に瀕しまして、NATO諸国は一九七九年に、それに対抗するために、ソ連がもしSS20を撤去しなければ、一九八三年の十二月末までに西側諸国はパーシングⅡ及び地上発射巡航ミサイルを展開するという共同決定を行ったのでございます。それに対して、ソ連は猛烈な平和攻勢をやりまして、それを展開させないためのあらゆる努力を払ったのは御存じのとおりであります。
かつてNATOにおいて、パーシングⅡと地上発射巡航ミサイルの配備を決定した一九七九年以降、NATO諸国の国内での反核運動というものが燎原の火のように広がったわけであります。それは、それぞれの地域が核の配備によって逆に核の標的になることに強く抵抗したからであります。
○梶原敬義君 その前に、地上発射巡航ミサイルの射程というのは二千五百キロメーター、パーシングⅡというのは千八百キロメーターなんですね。私は、アラスカのどこに総理大臣は配備しようとそういうことを言ったのかどうかわかりませんが、アラスカの一番シベリアの方に近いところを中心にして二千五百キロと千八百キロの円を描いてみました。その円を描いたところの行き着く先というのはそんなに遠くはないわけです。
非戦略核戦力の分野では、ソ連のSS20の脅威に対抗し、抑止力の信頼性を維持強化するため、一九八三年末から西欧へのパーシングII中距離ミサイル及び地上発射巡航ミサイルの配備を行っております。また、一部艦艇においては対地用核弾頭搭載トマホーク巡航ミサイルが運用可能となっております。 次に、通常戦力について御説明いたします。
そこで、米国が最初に行いました提案がゼロオプションまたはゼロ・ゼロ・オプションと言われておりますが、これは、ソ連は全土からSS20などすべての中距離ミサイルを撤廃すること、これに対し米国も、NATO諸国へのパーシングⅡ及び地上発射巡航ミサイルという新型INFミサイルの配備計画を撤回するというものでございました。
そうして、これに対してヨーロッパ戦域における核バランスが西側に不利になるというふうに判断をしましたNATO、北大西洋条約機構がソ連との間でこの問題についての核戦力の削減交渉はやるけれども、もしそれが不調に終わった場合には八三年、つまりことしの十二月に西ドイツ、イギリス、イタリアその他五カ国に米国製の新型パーシングII型ミサイル、それから地上発射巡航ミサイル、これを配備するという決定を行いまして起こった
米国を初めとするNATO国はこのようなソ連の顕著な軍事力増強を初めとする厳しい国際情勢に対応して、それぞれ困難な政治経済状況下にもかかわらず、防衛費の実質年三%の増加、パージングII型ミサイル及び地上発射巡航ミサイルの開発・配備による戦域核の近代化、即応態勢、継戦能力の向上等の通常戦力強化等に向けて最大限の努力を払っております。
米国を初めとするNATO諸国は、このようなソ連の顕著な軍事力増強を初めとする厳しい国際情勢に対応して、それぞれ困難な政治経済状況下にもかかわらず、防衛費の実質年三%の増加、パーシングII型ミサイル及び地上発射巡航ミサイルの開発・配備による戦域核の近代化、即応態勢、継戦能力の向上等の通常戦力強化等に向けて最大限の努力を払っております。