1949-04-08 第5回国会 参議院 本会議 第12号
我が國学術の振興発展と関連いたしまして、大学校についての御質問がありましたが、大学校反対の運動は盛に現在行われておるのでありますが、その反対の重要な根拠の一つとして挙げられております点は、只今柏木さん御指摘のように、大学校によりまして基礎科学の研究が大学でできなくなるというようなところにあるようであります。
我が國学術の振興発展と関連いたしまして、大学校についての御質問がありましたが、大学校反対の運動は盛に現在行われておるのでありますが、その反対の重要な根拠の一つとして挙げられております点は、只今柏木さん御指摘のように、大学校によりまして基礎科学の研究が大学でできなくなるというようなところにあるようであります。
しかしただちになかなか実行できないのは、過日もオスロでもつて万國学術何とか協会というものがありまして、日本の学者に参加を協会自身として申込んだにもかかわらず、数箇國がヴイザをよこさないというようなことで、遂に実行ができなかつたのでありますが、いろいろな万國会議等に招聘せられることがだんだんたび重なつて行く、あるいはアメリカだけへの渡航もだんだんゆるやかになつておるといいますか、渡航する人間の数がふえております
その間、米國学術顧問團からの忠言などもありました。かくしてできましたのが、この日本学術会議法案であります。本法案が全國科学者の総意に基いたものであるというところに、かつてない新しい、日本としては歴史的な学術体制に関する法案であると思うのであります。從いまして、政府といたしましては、全國科学者の総意を尊重いたしまして、訂正することなく答申案通り法文化して、上程いたした次第であります。
○清水政府委員 民間科學技術研究所に國庫補助の件に關しましては、公益的民間研究所ほ、わが國学術研究のため、大いに寄與してきたのでありますが、戦後の經濟界の變動等に、よつて經營に重大なる支障を來し、その活動機能すら失い、このまま放置すれば、その有する優秀なる研究員も四散し、その全活動も停止するの餘儀ない實情にありますのは、国家としてまことに遺憾であると申さねばなりません。