2002-07-04 第154回国会 衆議院 憲法調査会政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会 第5号
特定の数人の学者が天皇主権ということを述べていたわけで、通説的な見解としては、国家法人説、言いかえますと国家主権、国家主権説の立場に立っているわけであります。したがって、明治憲法が天皇主権という理解自体が、ある立場に立った理解であるというふうに私はとらえております。この辺、明治憲法と日本国憲法とをあえて対比させる、そういうのが背景にあるのかなという気がしております。
特定の数人の学者が天皇主権ということを述べていたわけで、通説的な見解としては、国家法人説、言いかえますと国家主権、国家主権説の立場に立っているわけであります。したがって、明治憲法が天皇主権という理解自体が、ある立場に立った理解であるというふうに私はとらえております。この辺、明治憲法と日本国憲法とをあえて対比させる、そういうのが背景にあるのかなという気がしております。
国家主権説の国でございますから、だから元首が存在します。大統領が元首であります。我が国は元首というものはない。最高機関はあります。国会が最高機関です。ですから、外国流に元首を強いて言えといえば、国会が元首であると言わねばならぬのです。国会が元首である。これは主権者の代表ですから。と同時に、天皇が主権者のシンボルである。主権者そのものを形にあらわしたものが天皇だ、こういうことになります。
○高橋(英)委員 今度の憲法ができますときに、国家主権説を私がひっさげて、金森博士が、国務大臣が、高橋の言うことはもっともだというふうに答弁いたしておりまするし、貴族院においても、慶應大学の、その後人事院の総裁になった浅井博士が、衆議院における高橋発言が最も正確だというふうにおほめのことばをいただいているようなわけで、いわば松本善明君なんかに言わせると、おまえの説は戦前は新しくて非常によかったけれども
けれども穂積八束とか上杉慎吉とかいう、こういう天皇神権説、天皇大権説の流れの大本であるところの二人の名前、日本の歴史といいまするか、現在の日本民族の歴史を変えたところの二つの流れの一つ、すなわち美濃部達吉氏なんかを中心とするところの天皇機関説、まあ美濃部さんは天皇最高機関説、機関でも最高であるという、天皇最高機関説というのを唱えておったわけですが、要するに国家主権説と天皇主権説との二つの流れ、これがずっと
○畑委員 そうすると、高橋さんは、国家主権説だった。そうして、国会においても盛んにそれを主張した。そうして、大いに傾聴すべきものだということで、あなたは当時勝ったのですか。
○高橋(英)委員 これは現憲法制定の際に、私が国家主権説というのをひっさげて金森在民主権説博士に肉薄したところが、とうとうかぶとを脱いで、私の国家主権説が非常に妥当だというふうなことになって、当時の貴族院の浅井清博士から、衆議院における高橋議員の主張が正しいんだという裏書きをもらったりして、それは今法学者の間でも評判です。