1948-05-26 第2回国会 衆議院 予算委員会 第26号
それから昨年の八月十五日に貿易が再開されると同時に、設定が提案されました囘轉基金の設定であります。これはむしろ産業、商業の増進という意味、貿易の振興という意味で使われるものであります。
それから昨年の八月十五日に貿易が再開されると同時に、設定が提案されました囘轉基金の設定であります。これはむしろ産業、商業の増進という意味、貿易の振興という意味で使われるものであります。
それからガリオ・フアンド以外のものということになりますと、たとえば囘轉基金の問題、それからマーシヤル・プランその他に類するものによるものということが起つてくるのであります。
貿易資金は赤字を補うのでありますが、これ以上の貿易が進行し、囘轉基金その他によつて、資材その他がどんどんはいるようになりますれば、これは借入金その他によつて賄うようになつておるのでありまして、この借入金は財政の範圍を出て賄えるのでありまして、この邊は十分考慮もいたしたのであります。
なお囘轉基金の運營その他にもよりまして、綿花その他の資材を極力輸入するようにいたしまして、そうして生産を起す呼び水として増産に向けていく、こういうことを考えておる次第であります。二十三年度の豫算にはそういう點も事情の許す限り強く盛りたいと考えておるのであります。そういうことをいたしまして、一連の總合的な政策のもとにこれをよくしたいと考えておるのであります。
ところが今度は貿易の輸入囘轉基金というものが設定せられて、こちらが必要なものを輸入する場合においては御承知の一五%の範囲内でやらなければならぬことに相なつておりますために、今御當局は貿易輸出入囘轉基金のわくの外でこれを何とかやつていきたいということで折衝いたしていると承つて、私も非常に喜んでいるようなわけであります。
また企業の合理化につきましても、先ほど來お話のごとく、失業對策が十分にできておりません今日におきまして、なかなか容易なことでないと思うのでありますが、輸出産業におきましては、今囘設定をみました貿易囘轉基金の利用によりまして、その増産態勢に移りますことは比較的容易であります。
なお本日の新聞に、對日輸出數百萬ドル、米國民間銀行で計畫化そうというような記事がありますが、これと囘轉基金制度とは全然關係ありませんか、伺います。
○和田國務大臣 きようの新聞は、確かにはわからないのでありますが、囘轉基金とは別であります。これは外國資本の投資の問題だろうと思います。
ただ一つ、先般來連合軍の御好意によつてきまつた貿易囘轉基金制度なるものが上手に活用されますと、この豫算面にも思わぬ積極面が出てくるようになるだろうと思います。
なお資材につきましては、それに使う資材のみが、一般の資材について生産面を壓するような關係があつたのでは困るわけでございますので、貿易囘轉基金というものによつて、その輸入を懇請するというようなことも續けておるような次第でございます。
去る八月十四日連合軍司令部から發表されました民間貿易の再開と、占領下日本輸出入囘轉基金の創設とは、われわれの苦鬪二箇年餘の努力に對する最大の贈り物でありまして、これは過般の連合軍による食糧放出が、わが國民生活に大きな安定感を與えたこととともに、眞に適時適切な救濟として深甚なる感謝をささげるものであります。
これは囘轉基金を中心にした問題を長期計畫の一環として考える場合にはちようどイギリスが白書の中で、勞働力の配置の面から計畫が取上げられてきているわけでありますが、ああいう作業が、私なんかも今度の白書を發表します場合においても、やりたかつたわけでありますが、事實できない實情でありましたので、物の面からのみしか觀察できなかつたわけであります。
○政府委員(永井幸太郎君) 囘轉基金が設けられました一番初めの動機は、米國商品金融會社(コンモジチツド・クレジツト・コーポレーシヨン)が、戰時中買上げまして、それを輸出したという形式の棉が先ずなくなりました。
實際を申しますと、囘轉基金というのはまだスタートしていないので、漸く囘轉基金をこれによるということがはつきり決められましたのは六千萬ドルの米棉でありまして、その六千萬ドルの米棉の囘轉基金による買付けもまだ始まつていないのでありまして、これまで通りの買付けを行なつておりまして、年内に二十五萬俵入れることになつておりますが、これは昨年と同じような樣子になります。
囘轉基金によりましようと、囘轉基金によりますまいと、あれだけの輸入と今後の輸出とを見合せますれば、その出入りには大した差ができません。というのは、囘轉基金によりまする輸入の加工品の輸入増加というものが、來るべき三月までには、今まで入つておりました加工原料の輸入よりも殖えるということがちよつと豫想でき兼ねます。
だからもつとアメリカから資材なり何なりの輸入をどんどん許して貰つて、そうして災害復舊のためにもつと大きな手が打てないかと、こういう御趣旨の御質問だと思いますが、これは今の日本の問題について、殊に經濟界の面につきましては、輸入囘轉基金におきましても、主として輸出用の原材料の輸入である。而も國民經濟に必要なものの輸入というものは非常に限られたものに過ぎない。
私共は囘轉基金を五億ドル以上のものを貰つておるわけでございますが、これを何にも使わないでしまうということになりまするならば、貿易の再開を呼び水にしての産業恢復ができんわけでございますので、それを費用に更に内地の長期短期の金融は十分いたしますから貿易を振興して頂きたい、かように考えておる次第でございます。
○委員長(一松政二君) 私は大體昨年度が一億八千萬圓ドルであり、今年の上半期において約一億ドル近くの輸入超過になつておるということは、數字は多少の違いはあるかも知れませんが、さように承つておるのでありまして、五億ドルの囘轉基金が設定される、五億じやありません、大體一億三千七百萬ドルと加工賃の合計で約二億圓を基準にしてやるというので、最少限度五億ドルというように了解しておるのでありまするが、そのときに
囘轉基金によつて入る見込みができておるという話は聞いておりまするけれども、まだ確定的ではありません。御承知のいろいろ品物からいいますと、大體において非常に苦んでおるのでありますが、鹽なんかも非常に困つております。
これに關しましては先般司令部において設定せられました貿易囘轉基金の運用に關連いたしまして、この基金の運用によつてはいりますところの原材料は、御承知の通りにこれをさらに製品にして輸出しまして、その基金をふくらましてまいるという作用を營まなければなりません關係もございまして、この基金の運用によつて輸入せられました原材料を製品化して、それの輸出を確保するような制度をこの際つくつたらどうか、いわゆる加工工場制度
先般設置いたされました輸出入囘轉基金は、こういう方面にも利用できることになつておりまするので、今後におきましては、この基金の利用によりまして、そういうものはどんどん日本の希望するように輸入せられると存じます。今後とも關係業界と十分に連絡をいたしまして、そういう品物につきましては、でき得る限り早く輸入を認められるように努力をいたしてまいりたいと考えます。
あるいはまた貿易基金によりまして原料をもつてきましても、それに對する動力、燃料というものが、十分この貿易囘轉基金でもつてはいります原料の全部をこなし得るかどうかというようなことについては、なかなか見透しが困難であります。そういつた疑問の點、Xの點が非常に多いのでありまして、ここでにわかにはつきりした政策をこうだというところには、まだ至つておりません。
綿花紡績の方においては、御存じの通り近く六千萬ドルの囘轉基金による米綿の買付が始まると思います。ただいま買つているのは、向うのC・C・Cの政府の買付を續けておりまするが、間もなくこの囘轉基金による米綿の買付を始めましたならば、六千萬ドル囘轉いたしますと、初めの三箇月くらいは月に五萬俵は買えると思います。
○永井政府委員 囘轉基金によつて燃料カロリーと原料がどういうふうな割合に入れ得るかというお尋ねでありますが、囘轉基金の内容を御存じかと思いますけれども、右の御返答に必要でありますので、順序として申し上げますと、囘轉基金は實は日本政府との契約でも何でもないのでありまして、G・H・Q内部におきましてこういうふうにしようという取極めをしたわけであります。
この面に關しましては、實は貿易再開或いは爲替、輸出入の囘轉基金の設定を契機といたしまして、この九月から貯蓄増強の一大運動を展開いたすことにいたしておるのであります。
○藤澤政府委員 ただいま委員長から貿易關係について詳しくお話しろということでありますが、おそらく皆さんのご期待になつているのは、例の占領下日本輸出入囘轉基金をめぐつて、いかなる貿易計畫を立てているかということが、美奈様の關心事であると思います。その状況はまだどこでも發表しておりませんが、できるだけなるべく簡單に、要點がわかりますように、お話いたしたいと思います。
相當莫大な輸入超過にならなければならん、そうなると、今の囘轉基金以外に、やはり何かそういう點についてのクレジツトはどうしても必要になつて來るのじやないかというふうに思いますが、どうでございましようか。
○政府委員(新井茂君) 貿易囘轉基金につきましては、實はあの基金はアメリカ側の内部の取扱という性質を持つておりまして、そういう意味で、日本側も内容はある程度知らされたというものでございまするが、あれにつきましては、制限と申しましては結局金額の問題、それからこれによつて輸入されるものが一年以内に輸出されなければならんという點、それから國内向けのものが初めの基金の一五%以上になつちやいかんというそれらの
最後に囘轉基金の問題についてちよつと言及いたしましたが、私の考えでは今度の囘轉基金の問題は、通貨安定クレジツトとは違うのではないかと思つておるのであります。これは御承知のように日本の縮小再生産を絶ち切るために、生産再開の呼水として使われるクレジツトでありますが、この問題は通貨價値の問題とは別個の問題として考えたい、こう思つておるのであります。
後段の貿易囘轉基金の設定に伴うクレジツトの問題でありますが、これも私が學問的に申し上げた點が、あるいは説明の不十分をきたしたのではないかと存じます。
どういうように資金をつけますかといいますと、まずクレジツトと、クレジツトの基礎であるところの囘轉基金というものとを設定した點が、はつきりいたしておるのであります。クレジツトはアメリカその他の連合國で設定されるわけでありますが、その基礎であるところの囘轉基金を、この日本に置いたという點が非常に注目すべき點であるのであります。
なおこれは輸出貿易のための囘轉基金でありまして、そのほかのあらゆる方面におきまして、いろいろな信用供與の方法も考えたい、かように考えておる次第であります。肥料に關するものがこのクレジツトによつてカバーされるか、あるいは別個のクレジツトになるかということは、今後の事情によつてきまるものと思う次第であります。
本日總理から説明がありましたように、占領下日本輸出入囘轉基金の設定が認められたのであります。總計は推算をいたしますと大體五億ドルと相なるのであります。そのうちいくらを、どういう品目について使うかというようなことは、未だ明瞭になつておらぬのであります。ただ多分近く綿花とかそういうものの資金に、最初に使われることになろうと存じておる次第でございます。