1978-06-14 第84回国会 衆議院 外務委員会 第24号
○渡部(一)委員 かつて木村俊夫外務大臣の当時、喬冠華外相からアプローチされて、日中平和友好条約の問題が韓念竜次官の口を通して表明されたとき、日中平和条約締結交渉について、台湾問題はたな上げにしようという旨の意思表示があったと聞いておりますが、それは現在も両国の間で合意になっておるのでございますか。
○渡部(一)委員 かつて木村俊夫外務大臣の当時、喬冠華外相からアプローチされて、日中平和友好条約の問題が韓念竜次官の口を通して表明されたとき、日中平和条約締結交渉について、台湾問題はたな上げにしようという旨の意思表示があったと聞いておりますが、それは現在も両国の間で合意になっておるのでございますか。
これに対して、あなたがこの前、喬冠華外相にお会いになるまでに、いやともおうとも返答がなかったわけですね。しかし、あなたはこれに対してある一定の判断を下された。返答のないのは不承知であろうというので、あなたは国連において、言葉は違いますけれども、国家間における覇権の存在には反対だという旨の演説をされたと私は理解をいたしておる。この問題についても返答がない。
私は、国連総会で小坂外務大臣が喬冠華外相とお会いになりまして一石を投ぜられたことは非常に結構だったと思うのでありますが、ただ、日中交渉のこれまでの経緯を見てみますと、前に宮澤外務大臣が国連でやはり日中外相会談をやり、いわゆる覇権条項に関する四条件を発表されたりいたしましたことが、かえってその後、停滞と言ってもいいと思うのでありますけれども、停滞を招いたような経緯もあると思うのであります。
○水野委員 大臣、続けて伺いたいのですが、今度喬冠華外相にお会いになった。グロムイコにお会いになった。グロムイコは水も飲ましてくれなかったのでしょうから、こういう話は出なかったでしょうが、この大臣の御感触及び今度の国連総会において中ソはこのキッシンジャー提案についてはどういう反応を示していますか。全く反応を示していませんか。それから先に伺います。
喬冠華外相とのお話のときに灰ざら論が出ておりまして、これは非常におもしろい。新聞記事を読んでみますと、喬冠華外相が「日中共同声明の際には、二つの灰ざらは一線に並んでいました。だが、その後は日本側の灰ざらはその線からずれていますね。こっちの方にもどるべきですよ。」こう言っている。そうすると、これは新聞記事ですから、外務大臣がそうおっしゃったかどうかは別ですが、「こちらにもいろいろ事情があります。
そのためには、小坂外務大臣が国連で喬冠華外相とお会いになるようでございますけれども、そうした合間を利用して中国側と話し合いをすることも結構ですけれども、早い機会に外相を北京に派遣する、このことが必要ではないかと思うのです。過去の日中交渉の例にありましたように、中国側との交渉は、変な小手先なことを弄しないで誠心誠意ぶつかっていけばおのずから活路が開けてまいります。
○国務大臣(宮澤喜一君) 昨年の九月に喬冠華外相と約束をいたしましたことは、ともかく従来の経験にもかんがみて、この条約の交渉については、両国の外交の責任者がひとつ直接に責任を持って条約の早期締結に努力をしようではないか、その間、この間のいろいろな接触についてはできるだけ話が妥結をするまでは雑音をまじえないようにしようではないかという約束をいたしまして、この点の信義は今日までお互いに守ってまいっておるつもりでございます
○国務大臣(宮澤喜一君) 先ほども申し上げましたように、これは恐らく両国において小異を捨てて大同につくというにつきましては、やはり決断を必要とする問題であると考えますので、そういう意味ではお互いに国際情勢はもとより、国内情勢においても、まずこれならば受け入れられるというような見当をつけていくということは、外交担当者としては喬冠華外相も私も同じような立場を持っておるわけでございますので、同じような職責
それでは中国の方が変わってきたのかといえば、これまたたとえば四月の二十七日に喬冠華外相が小川大使と会見されたとき、中国の対日施策は一貫しており、変更はないと言われておりますし、その後も二、三の副首相が日本から行った人と会われたときの談話も同じように一貫しておるのでありまして、日本の総理大臣の主張が一貫しておる、中国の見解も一貫しておる、にもかかわらずいまなお平和友好条約が進まないというのはどこに問題
去年の九月に宮澤外務大臣と喬冠華外相との間で国連の場において二回にわたって会談が行われている。表面上は非常に進展するのではないかと見られたのですが、その後、周総理の死去などということもございまして、われわれが予定したよりも相当日中平和友好条約の締結というものが遅延をしておるわけです。
○鬼木委員 いま大臣の御説明では、ただ従来と何ら変わりはない、速やかにやるつもりだというようなことばかりおっしゃっておりますが、あなたは、先ほども私が申し上げましたように、ニューヨークにおいて、喬冠華外相ですか、とお話し合いをなさっておる。そしてその後で記者会見もなさっておる。
、国内において大きな変動がありますときには、対外問題というのは一時は処理のテンポが鈍る、これはどこの国でもそうでございますから、そういう意味で、このような政変があったことは、一時的にはそこに中国のエネルギーが集中されるわけでございますから、対外問題というのは多少処理がおくれるということはやむを得ない、これは理解のできるところであるというふうな意味で私は申し上げておったわけでございますが、その後、喬冠華外相
○宮澤国務大臣 昨年九月に喬冠華外務大臣と長い話をいたしました結果といたしまして、喬冠華外相においても私の考えておりますことは十分に理解をしておられるものと私は考えておりますし、また、かなり真剣に検討をされた時期があったのではないかというふうに思っておりますけれども、その後不幸にして政変が起こりました。
いずれにいたしましても、この条約交渉に関しましては、そのような政情の不安があるということそのものが、やはりこのような交渉には、国内に問題がございますればどうしてもそちらの方に重点がまいりますから、いい材料ではございませんし、また次に、私が喬冠華外相と昨年九月の末に長い話をいたしました段階におきましては、中国は周恩来首相が病であるとはいえ、なお健在でありましたし、鄧小平氏も事実上取り仕切っておったというそういう
堂森委員からも御質問があったようでございますから、最初から前段抜きの話ですが、日中平和友好条約の交渉については、御承知のように宮津外相と中国の喬冠華外相との国連における会談がありまして、そこで四つの基本見解というものが示されております。それは御承知のとおりであります。
問題は、第七項が問題の覇権条項ですが、この覇権条項に対する中国側の喬冠華外相と日本の宮澤外相との十時間の話し合いにおいて、日本の見解を十分述べ尽くしたと宮澤さんの報告でしたが、それによると、第一に、覇権反対が特定の第三国に対するものではない。第二に、同条項によって日中両国が具体的な共同行動をするものでない。第三に、国連憲章の精神に反しない。
○宮澤国務大臣 参議院の予算委員会で先ほどのようなことを申し上げました際に、わが国の立場として、覇権条項というものをこのように考えておりますという数点を申し上げたのでございますけれども、その点は、実はニューヨークにおきまして喬冠華外相と話をいたしましたときに私が申し述べました幾つかの点を多少集約をして申し上げたところであったわけでございます。
しかし、それにもかかわらず一つの条約をつくることが可能ではないだろうかと私も喬冠華外相も考えておるわけでございますから、そういうことの中から一致点を見出していきたいというのがいま私どもが苦労しているところでございます。
この点は先般他の委員会で一応申し上げましたので、冗長になりますといけませんから省略をさしていただきますけれども、要するにこの問題についてのわが国の考え方を私から申し述べまして、少なくとも喬冠華外相におかれて私の考え方に賛同をされたとは申し上げませんけれども、考え方としてそれなりの理解はされたであろうというふうに思っておるわけでございます。
しかし、日本国の外交の責任者であるあなたと、中国の外交の責任者である喬冠華外相とは、外交チャンネルという、その場で話をされたのでありますが、その中では、いまのような、明示して特定国を覇権国として挙げたことはなかったという立場で交渉に今後も臨まれますなということを伺っておる。
○宮澤国務大臣 そうお考え願って結構であると思いますし、私と喬冠華外相との間では、この条約についての交渉は国と国、外交チャンネルを通じて行おうではないかという積極的な合意がございました。
○国務大臣(宮澤喜一君) 四つの一つ一つにつきまして必ずしも同じような反応を先方が示したわけではございませんが、少なくとも私の言うことは喬冠華外相は理解をしてくれたであろう。それに賛同をするということでは必ずしもなかったかと思いますが、日本政府の立場そのものの理解は、かなり長い会談でございましたから、できたのではなかろうかというふうに考えています。
○渡部(一)委員 喬冠華外相と宮澤外相の、日中外相の報告の内容がどういうものであったかは私も詳しくいたしませんけれども、少なくとも新聞に報道された際に、見出しとして、わが国としては平和友好条約の締結を急がない、それは日中関係を悪化させるものとはならないはずだというニュアンスのものが日本の新聞各紙に報道されたわけであります。
○宮澤国務大臣 日中平和友好条約の問題につきましては、私は、基本的にはこれは日中間の問題であるので、第三国を煩わせる必要はないという考えを持っておりますので、先方の問いに応じて、先般のニューヨークにおいて行いました私と喬冠華外相との会談の一部紹介をいたしましたけれども、それ以上に深く話をいたしておりません。