1952-02-22 第13回国会 衆議院 予算委員会第二分科会 第3号
吉田内閣のもとにおいてただ一人の文化人であるといわれているところの哲人文相が、国民の道徳的中心は天皇であると言つておる。天皇が神である間に、われわれは学校で勉強しておつたにもかかわらず、死にに行く飛行機に乗せられて自爆させられた。これではいけないから、徴兵をやらないように、自爆機に乗せないように、徴兵反対の運動をしようということも、これは自由であると私は思う。これも増原さんにあとで聞きたい。
吉田内閣のもとにおいてただ一人の文化人であるといわれているところの哲人文相が、国民の道徳的中心は天皇であると言つておる。天皇が神である間に、われわれは学校で勉強しておつたにもかかわらず、死にに行く飛行機に乗せられて自爆させられた。これではいけないから、徴兵をやらないように、自爆機に乗せないように、徴兵反対の運動をしようということも、これは自由であると私は思う。これも増原さんにあとで聞きたい。
(拍手)ナポレオン軍の監視下にありまして、フイヒテは国民教育の重要性を説いてドイツ国民に訴えておりますが、この際、哲人文相として知名な天野文部大臣は、国民教育の尊重すべきこと、このドイツの哲人が、ナポレオン軍政下にあつてなお教育の重要性を説きましたこの烈々たる精神にえりを正すべきであると、私は主張いたすのであります。
これにあわてふためいて、民主主義の中に日本人をおつぱなしたなれば、これは困る、道徳の基準がなくなるというので、はやらなくなつた天皇をかつぎ出して、道徳の中心は天皇であるというようなことを言われ出した、はやらない前世紀的な哲人文相がいるのであります。