1953-06-16 第16回国会 参議院 本会議 第10号
右に挙げましたうち、食糧及び合成繊維の増産によりおよそどのくらいの外貨節約になるかと申しますと、五年後において、米麦千七百万石、合成纎維一億五千万ポンドの増産が達成されたといたしまして、この場合における外貨の節約額は約五億ドル余にも達するものと算定せられるのであります。
右に挙げましたうち、食糧及び合成繊維の増産によりおよそどのくらいの外貨節約になるかと申しますと、五年後において、米麦千七百万石、合成纎維一億五千万ポンドの増産が達成されたといたしまして、この場合における外貨の節約額は約五億ドル余にも達するものと算定せられるのであります。
そうして新しい機械設備、たとえば連続紡糸とか合成纎維の設備だとか、そういうふうなものを買う、あるいは研究して行く費用も決して十分ではございませんので、各社ともそういう方面の金の出所——現状のような金融逼迫で、設備資金の借入れは非常に困難な情勢でございます。従つてそういうふうな方面で伸びるためには、やはり内部保留が最もほしいのであります。
それから合成纎維に関しましては、これは実は資源が殆んど日本にございますので、技術的にも解決した問題でございまするから、極力自給度を高めるという意味で、この産業を伸ばしたかつたのでございますが、電気の関係から日産五十トンを三十五トン程度まで落しております。
残りの五千万ドルというものは、これは国内の自給度を高めるために食糧或いは合成纎維の増産の奨励をして参りますれば、それくらいのセーブはできるのじやないか、こういう点で賄えると思います。こういう大ざつぱな頭で計画を進めております。
特にこれは食糧、或いは合成纎維を指しております。こういう面でできるだけ自給度を高めまして、如何なる場合にでも或る程度国の自給を維持させるというような態勢をとりたい、こういう多面的な要素を持つたものを自立経済の内容にいたしたい。こういうように言つております。お互いにこの要素は、各フアクターもそれぞれ矛盾したものでありまして、これが全部調整のとれた恰好で、調和のとれた恰好で大きい経済になる。
なおアメリカにおきまして、最近ナイロンその他の合成纎維の発達が非常に急速に伸びておりまして、現在婦人の靴下のごときは大部分ナイロンが生糸にとつてかわつておるような状況でございますので、織物としての輸出は相当ございましようが、生糸あるいはその他の二次製品になりましての綿製品の輸出につきましては、実はあまり大きな期待を持ち得ないのではないかと考えております。