1966-06-23 第51回国会 参議院 文教委員会 第24号
いま政府の提案している建国記念の日は、はっきり申しますならば、古代天皇制の記念日、あるいは古代的支配体制成立の記念日として意味があるにすぎません。憲法の最も大きな原則である人民主権の原則に正反対の日は、現在の日本国民の祝日としては適当ではありません。「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」というかっての国体はすでに変革されています。
いま政府の提案している建国記念の日は、はっきり申しますならば、古代天皇制の記念日、あるいは古代的支配体制成立の記念日として意味があるにすぎません。憲法の最も大きな原則である人民主権の原則に正反対の日は、現在の日本国民の祝日としては適当ではありません。「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」というかっての国体はすでに変革されています。
しかるに、諸君は、反対に古代天皇制を助けたところの絶対君主制的なあの思想を取入れようとする。諸君は、日本の歴史における東洋精神というものの本質を知らず、今日それがどういう意味を持つものであるかもよくは理解しないでおりながら、実際はこの目的を持つておる日本の反動政府の恣意に甘んじて、諸君はこれを提出している。
しかしながら、これは封建的な関係の上に天皇制というものが立ち、そしてそれが日本の神ながらの道、言いかえるならば、古代天皇制的なイデオロギーとの結びつきによつて、これができているのであります。従つてこういう封建的な秩序と、社会的な秩序というものを維持する上において、あの四書といつたふうな、あの孔孟といつたふうな倫理が、重要なイデオロギー的な支柱の役割を持つたということを、私は申し上げるのであります。