1984-04-19 第101回国会 参議院 商工委員会 第7号
ところが一方、着物の末端価格に比較しますと、そのいわゆる原糸代というもののウエートは非常に低いわけであります。日本酒のような場合は総体の価格の中で原料代、米あるいはアルコールはもう八割近い原料代ですから企業努力によって価格を抑えると言ってもなかなかできない相談でありますが、この場合は百万円の反物であっても生糸代は一万四、五千円だと。
ところが一方、着物の末端価格に比較しますと、そのいわゆる原糸代というもののウエートは非常に低いわけであります。日本酒のような場合は総体の価格の中で原料代、米あるいはアルコールはもう八割近い原料代ですから企業努力によって価格を抑えると言ってもなかなかできない相談でありますが、この場合は百万円の反物であっても生糸代は一万四、五千円だと。
今回の一元輸入にかかわります生糸の特別売り渡しにつきましては、最近羽二重、裏絹を中心といたします一部の絹織物の輸入が急増いたしまして、これら絹織物業者が大きな悪影響を受けているということにかんがみまして、通産省とも十分協議の上、製造原価に占める原糸代の割合が著しく高く、かつ輸入割合の特に高い絹加工品であって輸入品との競合により大きな影響を受けている中小企業者に対しまして、これらの方々の経営の安定に資
あるいは生糸を原料にして絹製品をつくっている業界がいろいろあるわけでございますけれども、やはりその中でも付加価値の低い、逆に言えば原糸代が製品のコストの中において占める割合の非常に高いもの等とか、あるいは韓国、中国等から、特に中国でございますけれども、非常に輸入されておって、それによっていろいろ影響を受けているという中小企業の業界がございます。
また、オーガンジーなんかにおきますと、製品の相場が百四十円ぐらいのときには、原料代の中で原糸代は八十円ぐらい。あるいは丹後の一越ちりめんというようなものを見ますと、二千三百円ぐらいのときに二千円ぐらいを占めているというように、織物によってまちまちで、織屋さんの工賃といいますか、それは織物によってずいぶん違っているようでございます。
そうすると、昨年よりも原糸代が一万円も下であるのにかかわらず、製品価格の高いのは四割、平均して二割近く上がっている。これはよく知りませんが、専門家はそう言っているのです。糸だけを押えても、織物の方に対して野放しにしておいて、ほんとうに安心した需要が喚起できるかどうか、この点は非常に心配なんだ。そのことはすなわち国内外の生糸需要者の繭糸価格安定に関する政府の信頼ということにつながるのです。
国内の絹製品の価格等に関する問題もございましたが、これは今お話のように、原糸代と最終製品の価格の間には非常に大きな幅がありましてその間加工賃やあるいはマージン等の形において相当額を消費者が負担させられておるわけでございます。この点はもちろん基本の方向としてはもう少し絹製品が適当な価格で売られるようにいたさなければならぬわけでございます。
取引価格と原糸代と製造原価、これを三つの線で表わしたのでございまするが、これをごらんになりますと、一目瞭然とすると思うのでございますが、この四年間を通じまして、正常な、製造原価を上まわつて取引されたということが、ほとんど一日もないといつてもいいのでございまして、常に糸代すれすれの取引価格を呈しておりまして、これが原糸高の製品安という現象をもたらして来ておるのでございます。
御承知の通り原糸代のほうが製品よりも高いというような乱暴な状態になつておるのでありまするから、そういうものを救つてやるためには、できるだけ早くこの法律を作るというので非常に急いで調べました関係から取りあえず十二という程度でございまして、決してこれが広くなつて行くことを私たちは別に気にしておるわけでもありません。又制限するわけでもないということを繰返し重ねて申上げておきます。
その場合にマル公で以て買うのにすでに原料或いは原糸代というものは非常に昂騰しておる。そういう場合にはどうしても銀行等より資金の借入れ等を動かしておるというのが実情であります。一例を申上げますと人絹の織物の原糸等につきましても、今まで一千ポンドを持つておつた工場が、だんだん賣買を繰返す中に、元の金ではわずかに二十三ポンドしか買えないというふうな実情まで今日なつておるのであります。