1999-05-07 第145回国会 衆議院 本会議 第27号
この厳しい現実に追い打ちをかけたのが、WTO農業合意による農畜産物の包括的関税化でありました。我が国の農業、農村の将来は、全く先が見えない状況に追い込まれてしまっているのであります。それだけに、この基本法に我が国の農業、農村の再建と再生の突破口を求めていると言っても過言ではありません。
この厳しい現実に追い打ちをかけたのが、WTO農業合意による農畜産物の包括的関税化でありました。我が国の農業、農村の将来は、全く先が見えない状況に追い込まれてしまっているのであります。それだけに、この基本法に我が国の農業、農村の再建と再生の突破口を求めていると言っても過言ではありません。
○国務大臣(小渕恵三君) ウルグアイ・ラウンドの農業交渉におきまして、すべての農産物を関税化するという包括的関税化を基本的考え方として調整が進められたわけでございます。我が国ではこれに対する強い拒否感があったことから、交渉の最終段階におきまして提示されたこの関税化の特例措置をぎりぎりの決断として受け入れたものであります。
この農業交渉におきましては、すべての農産品を関税化する、こういういわゆる包括的関税化ということを基本的な考え方として国際的な調整が行われたわけでございます。 この関税化というのは、先生御案内のとおり、いわゆる輸入数量制限は全部なくしてしまう、それで関税に置きかえるんだというのが一つであります。
こうして開始された農業交渉におきましては、包括的関税化に例外を設けるべきではないとする国が世界の大勢でございました。そうした世界の大勢の中にあって我が国は、我が国農業をいかにして守るかということを考え、なおかつ新しい貿易ルールをつくる、このガットの交渉というものの将来を見ながら交渉に当たってきたわけでございます。
いずれにせよ、我が国は、包括的関税化は受け入れられないという立場を終始とってきたことは議員もよく御存じのとおりでございます。
農業分野では包括的関税化の例外はいっさい認めないという非現実的提案への対応のため、ダンケル最終合意案を上回るミニマム・アクセスを受け入れ、米・乳製品等の輸入拡大への道を開いたことは、国会決議に明らかに反する行為といわざるをえません。
そして、過去三回の国会の決議を踏まえて、農産物の包括的関税化は受け入れられないということで、国会も政府も、あらゆる機会、あらゆる場所を通じて徹底的に運動してきた、これは紛れもない事実であり、みんなそこは認識しておるところです。
また、ECは必死に交渉してギブ・アンド・テークを行ったがというお話があったわけでありますけれども、農業交渉におきまして、包括的関税化に例外を設けるべきでないとする国が大勢を占めておったことはもうよく御案内のとおりであります。
ガット農業協定の例外措置を明確にする努力ということでありますけれども、我が国は、ウルグアイ・ラウンド交渉におきまして、農産物の包括的関税化は受け入れられないとの方針のもとに、最大限の努力を行ってまいりました。
また、米の特例措置の継続のために追加的な輸入拡大が必要とされるという不明確な条件で妥結した責任ということでありますけれども、政府といたしましては、国会決議の趣旨に沿いまして、農産物の包括的関税化は受け入れられないとの方針のもとに最大限の努力を行ってきたところであります。
我が国は、ウルグアイ・ラウンドの農業交渉において、世界最大の農産物輸入国としての立場から、食料の安全保障や環境保全等のために農業が果たしている役割を重視すべきこと等を強く訴え、包括的関税化に対しては、世界の大勢がこれを受け入れる方向にある中で、国会決議の趣旨を踏まえ、これを回避すべく最大限の努力を傾注してきたところであります。
我が国は、ウルグアイ・ラウンドの農業交渉において、世界最大の農産物輸入国としての立場から、食糧の安全保障や環境保全等のために農業が果たしている役割を重視すべきこと等を強く訴え、包括的関税化に対しては、世界の大勢がこれを受け入れる方向にある中で、国会決議の趣旨を踏まえ、これを回避すべく最大限の努力を傾注してきたところであります。
しかし、交渉の最終段階に至りましてもなお包括的な関税化に例外を設けるべきではないという国が世界の大勢を占めているという状況のもとで、ドゥニ議長から調整案が出されて、包括的関税化の特例措置を含む調整案を提示をされたわけでございまして、政府としては、調整案の受け入れの是非について慎重に検討をいたしました結果、ラウンドの成功によってもたらされる幅広い国民的な利益というものを考えまして、ぎりぎりの決断として
包括的関税化の特例措置の設定等を内容とする農業合意案の受け入れば、ウルグアイ・ラウンド交渉成功のために応分の貢献を果たすことが我が国の国際的責務であるとの視点から、まさに断腸の思いで行ったものであります。最終文書署名のための閣僚会合は四月にモロッコで開催される予定でありますが、関連合意文書の締結に関し鋭意準備を進めますので、速やかに国会の御承認が得られるよう御協力をお願い申し上げます。
包括的関税化の特例措置の設定等を内容とする農業合意案の受け入れば、ウルグアイ・ラウンド交渉成功のために応分の貢献を果たすことが我が国の国際的責務であるとの視点から、まさに断腸の思いで行ったものであります。最終文書署名のための閣僚会合は、四月にモロッコで開催される予定でありますが、関連合意文書の締結に関し、鋭意準備を進めておりますので、速やかに国会の御承認が得られるよう御協力をお願い申し上げます。
との質疑に対し、細川内閣総理大臣並びに関係各大臣から、「政府としては、百十六カ国に及ぶ難しい多国間交渉の中で、国会決議の趣旨を踏まえ、包括的関税化の回避に全力を挙げてきた。交渉の結果は、ミニマムアクセスが義務づけられたものの、包括的関税化を回避できて、我が国の主張が相当程度反映されたと考えている。しかし、我が国の主張が一〇〇%生かされなかった点はまことに申しわけなく思っている。
○国務大臣(細川護煕君) このたびの一連の交渉におきまして政府はうそをついたことになるのではないか、こういう御趣旨のお尋ねでございますが、政府としては国会決議の趣旨も踏まえ、米を初め農産物の包括的関税化というものは受け入れられない、そういう方針のもとに最大限の努力を行ってきたところでございます。
我が国としては、米についても他の輸入制限品目につきましても、同じように包括的関税化の例外とすべき旨を主張してまいったところでありますが、調整案におきましては、その基準に照らせば、残念ながら特例措置の対象となるのは米のみであり、乳製品、でん粉等米以外の輸入制限品目は関税化すべきことと相なっております。
これまでの交渉において、二国間、複数の国の間でいろいろな議論、やりとり、話し合いはなされてまいりましたが、繰り返して申し上げておりますとおり、我が国は、包括的関税化は受け入れられないとの方針のもとに粘り強く交渉を行ってきたところであります。米国との間で合意をしたというような事実は全くございません。 次に、調整案について国会で議論されていないのではないかとの御質問をいただきました。
○国務大臣(畑英次郎君) 十二月十五日のガット・ウルグアイ・ラウンド最終期限を控え、農業分野におきましては、包括的関税化等の問題に関し先月来農業合意案の修正に関する議論が行われてきました。我が国は国会決議の趣旨を踏まえ包括的関税化に例外を設けるべく主張してまいりましたが、他の多くの国々は包括的関税化の原則を貫くべきであるとの意見を主張し、対立状態となったところであります。
○国務大臣(畑英次郎君) いわゆるウルグアイ・ラウンド交渉といいますものは、ただいま先生御指摘のとおり、あくまでも公平でなくてはならない、公正でなくてはならない、不公平さが残ってはならない、そういう視点から我が方におきましては農産物問題につきましての一つの包括的関税化反対の根拠にもさせていただいたわけでございます。
先般も大塚委員が指摘いたしましたように、輸出補助金については数量にして二四%、しかもブレアハウス合意によって二一%に合意する、それにもかかわらず包括的関税化の問題はようよう米についてスペシャルトリートメントですか、ちょっと特別な扱いをしてもらう、そんなことでございまして、今度妥結するガット交渉の中の農業関係におけるこの点についてのバランス、これをどうお考えになっているか、畑農水大臣のお答えをお願いします
○国務大臣(畑英次郎君) 本問題につきましては、午前中でございましたかお答えも申し上げさせていただいたわけでございますが、今回の交渉の形態、大変失礼な言い分でございますが、御案内のとおりあくまでも国会決議というものを踏まえながらその包括的関税化は拒否をするという意味合いでの我が方の主張、いわば原則論、この原則を踏まえた中における相手側は各国それぞれが例外なき関税化は推進をすべし、包括的関税化と。
さような意味合いの中にございましての国会決議というものを踏まえたいわゆる交渉事であり、残念ながら、包括的関税化を目指す、それが原則であるという立場と我が方とは大きく対峙する姿の中にございまして、サザーランド氏に対しましては二回にわたって、ただいま申し上げましたように、我が方としてはいわゆる国会決議を踏まえた交渉でありますがゆえに、何ら我が方から具体的な提案をし歩み寄るという余地のない姿の中におきまして
○政府委員(眞鍋武紀君) 我々が包括的関税化の例外扱いを求めていた品目についてのお尋ねだと思いますが、これからの交渉にかかる部分があるわけでございますが、我々これまでもいろいろやりとりはやってきておりますが、国家貿易については維持をするというふうなことで努力してまいりたいと思っております。
しかしながら、今私の立場では、やはり従来から米を含める農産物の自由化、いわゆる包括的関税化は反対、拒否をするという立場から言わせていただくならば、七年目以降も当然これは関税化に踏み切るべきではない、こういうような考え方に立っておるわけでございます。
○国務大臣(畑英次郎君) 先ほど申し上げましたとおり、この交渉の最終段階におきましても、私の立場におきましては、当方といたしましてはいわゆる国会決議を踏まえて包括的関税化はできない、そういうことを申し上げ、まとめ役のサイドから、まとめようという気があるならば、壊れるという危険性もあるこの交渉事において、最終段階はまとめ後側から我が方に、何らかのアクションを起こすべきであるという中から御指摘のありましたものがただいま
○畑国務大臣 この問題につきましては、先ほど来、なおまた先日も申し上げておるところでございますが、いわゆる一般的な交渉事と、いささか言葉が過ぎるかもしれませんけれども、例えば吊して二で割るというような意味合いの解決を、交渉をやる余地のない、あくまでも農産物の包括的関税化は拒否という国会決議を踏まえての交渉事ということを就任直後から考えました場合における戦略と申しますか、取り組みのあるべき姿と出しますか
○畑国務大臣 この交渉に当たりましては、あくまでも農産物の包括的関税化は阻止をしなければならないという姿勢をもって取り組まさせていただいて、我が方からミニマムアクセス云々という提案の中の今日の姿ではないことは御案内のとおりでございます。