1959-01-29 第31回国会 参議院 本会議 第10号
また、ここに不思議なことは、さきに自民党文教政策の機関車とうたわれ、勤務評定強行に絶大なる確信を表明して、まっこうから日教組と対立した灘尾前文相が、一たび自民党内に派閥抗争が起るやいなや、世論を二分したほどの大事な勤評問題を、さっさと放り出して、実に簡単に文部大臣を辞職してしまったことであります。
また、ここに不思議なことは、さきに自民党文教政策の機関車とうたわれ、勤務評定強行に絶大なる確信を表明して、まっこうから日教組と対立した灘尾前文相が、一たび自民党内に派閥抗争が起るやいなや、世論を二分したほどの大事な勤評問題を、さっさと放り出して、実に簡単に文部大臣を辞職してしまったことであります。
政府は、さきには、勤評問題解決のため良識ある学長グループのあっせんを拒否し、昨日は、この壇上でわが党の淺沼書記長の真情を吐露した忠告に対しても、頑迷にも、勤務評定強行の態度を岸総理の口を通じて宣言をしましたが、私は、あえて、再度忍耐を持って、一、二の点について質問いたしてみたいと思います。
(「大臣はそこまで知っておらなけりゃ勤務評定強行する資格がないよ。官僚に言われたまま踊っているということになる。ほんとうに重要な問題だ、これは」と呼ぶ者あり)
第三点は、目下問題となっておる復古的、反動的な道徳教育の実施、憲法において約束された教育の自由、人格権の尊重をじゅうりんする教員の勤務評定強行の問題、これらの問題は、国のあらゆる識者が反対し、国民の多くは危惧の念を抱いておるのであります。教壇に立って学童の教育を実際に担当している者は、総理大臣でもなければ、文部大臣でもありません。