しかしながら、去る二月に四国電力伊方発電所で行われました出力調整運転試験が、あたかもソ連のチェルノブイル原子力発電所事故の引き金となった実験と同じものであるという誤解が一部の方々に生じた等の経験にかんがみ、国民の立場に立った懇切丁寧な広報活動を強化することにより、原子力についての国民の理解をより一層深めることの必要性を痛感した次第であります。
○政府委員(松井隆君) 私ども原子力発電につきまして、確かに現状、伊方の出力調整運転試験を契機といいますか、現象面としてはそれを契機といたしましてかなりいろいろな不安を持つ層が出てきたということは認識しておる次第でございます。
○塩出啓典君 今チェルノブイル事故におきましても、OECDの発表では国民一人当たりの平均値は自然放射能以下である、これは余り大したことはないという、いつもそういうような政府のお話をよく聞くわけですけれども、しかし先般の四国電力の伊方原子力発電所のいわゆる出力調整運転試験等に対する日本の国内の動き、あるいはまたこれはエコノミストの四月十九日号に「世界に吹きまくる「脱原発」の風」と、こういうようにあって
○塩出啓典君 これは長官にもお尋ねしたいわけでありますが、今述べました四国電力の出力調整運転試験、これに対する反対の運動については大変女性、子供が多かった。組織的な動きではない。
委員長、あなたは二月十日に「四国電力(株)伊方発電所二号炉の出力調整運転試験について」という談話を発表されていらっしゃいます。その二番のところに、「念には念を入れる観点から」ということで、「日常的に行う計画があれば」「安全性を確認していく所存である。」
○矢島委員 出力調整運転中に起きた例えばポンプの故障、弁の故障、こういう問題等については包括的なほかの安全点検の中の一部であるから、とりわけその出力調整運転中の事故ということでの研究はされてない、こういうことでございますね。
○石塚政府委員 出力調整運転をやっている最中に何かトラブルが起きたときの対応策という御指摘でございますが、この出力調整運転、出力を下げて運転している状況でございまして、その間に起きますトラブルがどういう現象を呈するか、これは安全審査の段階でいろいろな事故を想定いたしまして安全評価を行っておるわけでございますが、そういったもので全部フォローアップされておるというふうに私ども理解をいたしておりますから、
○石塚政府委員 今回の伊方の出力調整運転はあくまで試験であるということでございますし、過去におきますBWR、PWRの出力調整運転といいますものも試験の範疇である。
○石塚政府委員 出力調整運転という運転の仕方というのは、保安規定上も何ら特別の運転操作を必要とするものではないということでございまして、通常運転と全く同じ範囲のものでございます。
○山本説明員 まず、出力調整運転試験と出力調整運転との違いということで御説明させていただきたいと思いますが、伊方で実施しました出力調整運転試験というのは、需給上必要はございませんけれども運転保守上のデータをとるために実施をしたものということでございます。
○政府委員(浜岡平一君) 昨年の十月と本年の二月に伊方発電所で実施されました出力調整運転試験につきましては、先般実測データを忠実に書き写しました資料を御提出申し上げております。
せんだっての総括質疑の中で、伊方の出力調整運転試験について、特に食物に与えた被害について若干の指摘をしたのですが、きょうはちょっと技術的な問題を一、二お尋ねをしておきたいと思います。 まず、伊方の実験の場合、出力を五〇%に落としていわゆる六時間運転をしたというふうに報告がされているわけです。その六時間の間にどういう状態で運転がされていたのか。
つまり、今回の伊方の出力調整運転試験は、通産省やあるいは科学技術庁の言い方あるいは四国電力の言い方も、今すぐにこういう運転の仕方が必要なんではない、しかし将来こういう運転の仕方がエネルギー需要の関係で、原発のエネルギーだけでも電力だけでも余る時期が来る、そうなったときにこういう運転が必要になるから、そういう意味で試験的にやったんだという見解なわけです。
私どもは、従来、大臣からも申し上げましたように、日常的な出力調整運転を行うことは、現在の電源構成及び電力需給の関係から見まして当面必要ないと考えております。
○伊藤国務大臣 今回の試験に際しまして一部国民の間で反対運動が起きましたり不安の声がありましたことは承知しておりますけれども、そのことにつきましては、二月十日の原子力安全委員会の委員長の談話でも申し上げておりますとおり、ソ連の実験と今回の出力調整運転試験とは全く範疇の異なる実験でございまして、比較し得るものではございません。したがって、何ら問題のあるものではございません。
そこで、伊方の問題でございますけれども、出力調整運転は、先般来日した国際原子力機関のブリックス事務局長も述べていますように、海外においては既に実用原子炉において日常的に実施されておりまして、技術的にも十分確立されたものであるということを言っております。
伊方発電所二号炉は基底負荷用として運転するということが予定をされているわけでございますけれども、今回の試験は将来その必要が起きたときにどうするかということを検討いたしますために、挙動を確認しデータを収集するという観点から行ったものでございまして、今後日常的に出力調整運転を行うということは今考えておりませんので、基本的な性格づけには背馳してないのではないかと考えております。
なお、出力調整運転を日常的に実施する必要性は当面ございませんけれども、電力会社によりましては需要が低下する年末年始等において一時的に出力を抑制することはあり得るというふうに考えております。
発電用原子炉で出力調整運転をすることの安全問題は先ほど申し上げたとおりでありまして、これを行うことは違法であるとは考えておりません。しかしながら、将来出力調整運転を日常的に行う具体的な計画が出ましたときには、その時点で念には念を入れる観点から行政庁から説明を受け安全を確認していく考えでございます。