1960-05-03 第34回国会 衆議院 日米安全保障条約等特別委員会 第27号
それは、安保新条約の批准は、岸内閣の問題ではなく、国家の命運にかかわる問題である、党内派閥争いを越えて、結束してこれに当たるべきだ、こういうのであります。一方、日本の独立と平和を愛する良識ある与党の議員は、本特別委員会における発言を封ぜられ、静かに家にこもって、自分の意見を発表するためにわずかにペンをとるというありさまであります。宇都宮徳馬君も、かくのごとき与党議員の一人であります。
それは、安保新条約の批准は、岸内閣の問題ではなく、国家の命運にかかわる問題である、党内派閥争いを越えて、結束してこれに当たるべきだ、こういうのであります。一方、日本の独立と平和を愛する良識ある与党の議員は、本特別委員会における発言を封ぜられ、静かに家にこもって、自分の意見を発表するためにわずかにペンをとるというありさまであります。宇都宮徳馬君も、かくのごとき与党議員の一人であります。
(拍手)われわれが、まず第一にあげねばならない点は、行政府にあるはずの予算編成権が与党の手に移され、予算編成でなく、予算ぶんどりが、しかも、白昼公然と党内派閥争いの取引の具に供せられているのでありまして、臨時地方特別交付金三十億円というつかみ金は、その産物の最たるものであります。
われわれがまず第一にあげなければならない点は、行政府にあるはずの予算編成権が与党の手に移され、予算編成でなく予算ぶんどりとなり、しかもこれが最終段階においては党内派閥争いの取引の具に供されたとまでいわれている点であります。(拍手)臨時地方特別交付金三十億円というつかみ金はその最たるものでございます。
ただ党内派閥争いのバランスが平静を装っているだけにすぎません。国民世論を見ましても、わからない、無関心が半分あります。残りが賛成と反対に分かれている。政府は、条約上やらないという点だけを強調しておりますが、もし、何をやるか、そのやる方を明らかにしたならば、無関心の者はほとんどは反対に回ることは必至であります。
私はこの鳩山内閣や自民党に対する最近の相次ぐ不信の表明が、何に基くものであるかは、数えきれない数多くの理由から来ていると思うのでありますが、何と言いましても、その主たるものは公約の不履行、それから党内派閥争いに終始して、一切の重要国務がなおざりにされていること、そこにあると私は断ぜざるを得ません。
総裁争い、党内派閥争いもあるいは重大事件であるかはしれませんが、政治の要諦は、まず何よりも国民生活を安定させるということにあるということを、鳩山内閣はお忘れになっているのではないでしょうか。(拍手)われわれは、たびたび政府に対して補正予算の提出を求め、臨時国会の開催を要求しましたが、政府は今なお財政的措置を講ぜず、予備費の流用で事終れりとしているのであります。