2007-03-27 第166回国会 参議院 文教科学委員会 第5号
絵画の修復に当たっている岡墨光堂というところの裏打ち紙をはがす作業を見ましたけれども、ピンセットで言わば繊維の一本ずつをはがすような作業をされておりまして、ベテランの方でも一日で十センチ四方ぐらいしかできないということなわけですね。ですから、大きな表装でしたから、全部やるのに二十か月も掛かったと言われておりました。
絵画の修復に当たっている岡墨光堂というところの裏打ち紙をはがす作業を見ましたけれども、ピンセットで言わば繊維の一本ずつをはがすような作業をされておりまして、ベテランの方でも一日で十センチ四方ぐらいしかできないということなわけですね。ですから、大きな表装でしたから、全部やるのに二十か月も掛かったと言われておりました。
言うまでもなく平泉は東北における法隆寺ではないかと思うのでありまして、そこでこれは私は國宝的な價値についてくどくどしく申上げることは省きますが、あの藤原三代から残されておるところの國宝の保存状況がどうなつておるか、それは私は丁度昭和十七年におきまして、これは個人的なことでありますが、私の師匠の白秋の伴をいたしまして平泉に参りまして中尊寺に泊り光堂の中の内陣を開けて貰つて見て來たことがあつたのであります
こういう、これは奈良ばかりでなく、少しく調査が他になりますが、私が最近調査いたしましたところでも、奥州の平泉の光堂の屋根が漏りまして、中尊寺の經堂と、光堂の雨漏りで非常に困つておるような状態であります。又嚴島神社も先日の洪水で土砂に埋まりましたが、そのままに放つてあるというような状態、殆んど全國に及んでおります。