1956-08-03 第24回国会 衆議院 農林水産委員会水害による農林災害に関する小委員会 第2号
従って営農資金というものは償還能力中心に貸付をされることになる。今回のような深刻な被害を受けた農家では——償還能力に十分の信用のある農家などでは他の方からも借り入れすることができるのでありますけれども、深刻な被害を受けた農家におきましては信用程度がきわめて低い。それがために一番その資金を必要とする農家には及ばないおそれがあるわけであります。
従って営農資金というものは償還能力中心に貸付をされることになる。今回のような深刻な被害を受けた農家では——償還能力に十分の信用のある農家などでは他の方からも借り入れすることができるのでありますけれども、深刻な被害を受けた農家におきましては信用程度がきわめて低い。それがために一番その資金を必要とする農家には及ばないおそれがあるわけであります。
私は一挙に償還能力中心のものに切りかえていくということは不可能であると思いますから、理想としては起債は漸次償還能力に応じて考えていくべきだと考えておりますので、そちらの方向に行きたいと思っておりますけれども、現在の段階ではそういう変革をいたしますればいろいろ因ることもありましょうから、一応原則的には従来の方針をとりながら、やはり償還能力をある程度織りまぜていくという考え方をとりたいと思っております。
従ってそういう観点から申しますると、償還能力中心に現在つけておりますところの公益企業債をふやしていこうこういうことになるのであります。起債の絶対額は大体千億くらいのところでとめておきまして、その中で公益企業債をふくらませていって、一般事業債を落していこう、こういう考え方であります。これを純粋に財源的な考え方から脱却していくということには、まだ相当時間がかかると考えております。