1998-05-29 第142回国会 参議院 行財政改革・税制等に関する特別委員会 第7号
また、一部金融機関における偽造預金証書並びにこれを担保とした不正融資の問題が起こりました。この事件自体でも、私が大蔵大臣になりましてからの局長通達が原因になったということを言われ、また、その偽造預金証書による不正融資の問題に私の当時の秘書がかかわっているという御批判を受けました。そして、多くの方々から即時辞任という責任のとり方を求められました。
また、一部金融機関における偽造預金証書並びにこれを担保とした不正融資の問題が起こりました。この事件自体でも、私が大蔵大臣になりましてからの局長通達が原因になったということを言われ、また、その偽造預金証書による不正融資の問題に私の当時の秘書がかかわっているという御批判を受けました。そして、多くの方々から即時辞任という責任のとり方を求められました。
ただ、その上で、小林の名誉のために申し上げておきたいと存じますが、いわゆる偽造預金証書を担保とした富士銀行の元行員による不正融資に彼がかかわっていたのではありません。彼は正規の銀行員として赤坂支店に在籍し、課長としてその席に座っておりました。そうしたことはまさか全く知らないままに、その人間に対して別の融資案件の紹介をしていたということであります。
一つは、私自身の秘書でありました人間が融資をし、まさかそれが偽造預金証書をもととした不正な融資であるとは知らないままに富士銀行赤坂支店にお客様を御紹介し、結果としては、そのうちの一部が偽造預金証書を担保とした不正な資金繰りの犯罪の中に存在をしたというケースを含め、犯罪に既に分類されるべき事件でありました。これは司直の手によって裁かれるべきものとして、当時そのように事態は推移をいたしました。
ただ、この橋本徹参考人がその当時に述べられております中を見ていきますと、富士銀行そのものが、この中村さんという課長さんがその当時偽造預金証書をもとにした不正融資を全く存じておられなかったということも明らかでございます。
富士銀行自身は、中村元課長が偽造預金証書を使って富士銀行の支店を舞台にさまざまな行動をとっていたこと自体を知らなかったわけでありますから、その中で、不正規のものと認知されるまでに時間がかかったということはそのとおりだと思います。その他のやりとりについて、資金の流れについて、それがどういう形でどなたがどうなさったのか、私の知るところではない。
○橋本内閣総理大臣 大変申しわけありませんが、その偽造預金証書の問題が起きましたころにも御答弁を申し上げましたように、私は、その方が銀座でクラブをしておられるときにもそこの店に行きました。また、赤坂のお店にも、むしろこれは番記者とよく食事をした場所の一つであります。
大蔵大臣在任中に、大蔵省として当時大変深刻な事態に至りました証券・金融不祥事のさなかに、富士銀行の偽造預金証書を担保とした融資事件にかかわりがあるような報道がなされ、それ自体、軽率な行動等がありましたために、彼自身が責任をとって私の秘書を辞任をいたしました。
そして、大蔵大臣時代に証券・金融不祥事が発生いたしましたとき、富士銀行の偽造預金証書にかかわるかのようなうわさが出て、その中で、大蔵大臣の秘書として行動に慎重さを欠いたことがありまして、彼は責任をとって私の事務所を去りました。 そしてそれから、たしか二年ぐらい後ではなかったかと思います。
○橋本内閣総理大臣 まず第一点目に、今奥田議員もその点は言葉を選んでいただきましたので、改めてその御配慮にお礼を申し上げますとともに、先日も当委員会で申し上げましたけれども、小林自身が富士銀行の赤坂支店における偽造預金証書の事件にかかわっておるのではございません。
そして、富士銀行の偽造預金証書による融資事件にかかわりがあるという言われ方をいたしましたが、これは私は、小林君の名誉のために一点だけ正確にさせておいていただきたいと存じます。 当時、その富士銀行の担当の課長さんはその支店に現に在籍し、その席で仕事をしておられた方であります。
それが昨年の偽造預金証書を使った不正融資事件、証券会社の損失補てん等一連の金融・証券不祥事が起こり、国会がわざわざ金融・証券国会というふうなものを召集してそのスキャンダルの追及に当たらなければならぬというふうなことが起こったのであります。
まず、昨年の偽造預金証書を使った不正融資などの金融不祥事の反省に立って、本年一月十七日、金融制度調査会制度問題専門委員会は、「金融システムの安定性・信頼性の確保について」と題する報告書をまとめたと思うんです。私も読ませていただきました。ここで改めて、この金制調が出した見解というものを、どういうことを言わんとしているのか、まずお聞きしたいと思います。
偽造預金証書による不正融資事件とかノンバンクを経由しました銀行の過剰な不動産融資など、大変厳しい問題が続いてきたわけでございますので、そういう不祥事についての反省が欠かせない問題として出てくると思います。今後、金融機関がそういう経営姿勢を見直して正当な業務に戻ることが最も求められる大変重要な課題ではないかと思います。
○土田政府委員 かた苦しい言い方でございますが、大蔵省の立場は、この四月二十八日に世間に発表いたしましたとおり、東洋信用金庫から偽造預金証書問題についてノンバンク等と基本的な和解合意に達し、和解金支払いのため東洋信用金庫の事業の大部分を大阪府下信用金庫に譲渡するとともに云々という旨の報告を受け、関係金融機関等からもそれぞれ同趣旨の報告を受けたという立場でございます。
ただ、私どもの方の観点から申しますと、東洋信用金庫の偽造預金証書そのものとは無関係の借り入れを尾上縫がやっておったというようなことも部分的にはございますし、それから尾上縫の資金調達なり運用なりの行動の全貌について私どもが必ずしも第一義的に把握すべき責務を持つ、そのような立場にあるとは思っておりません。
○政府委員(土田正顕君) 興銀リースの報道につきましては、全体の偽造預金証書事件にも登場しできます名前ですので、それなりの関心を持っております。ただいまの九割ということは存じませんでした。非常に特定のお客に傾斜しておったということは申せるかと思います。
東洋信用金庫の事件の要点は既に御高承のとおりでございますが、ここの元支店長が尾上縫という取引先の依頼によりまして架空預金証書及び偽造質権設定書を作成いたしまして、取引先によるノンバンク等からの借り入れのために当該偽造預金証書及び質権設定承諾書を尾上縫が当該ノンバンク等へ担保として差し入れ、多額の融資を引き出したというものでございました。
また、別の側面といたしまして、先般の金融不祥事におきましては、偽造預金証書を担保としてノンバンクから多額の融資が引き出されるというような新しい事態も明らかになったわけでございまして、このような点も世上関心を集めたところでございます。
いずれにいたしましても、司法当局におきまして事実の解明が行われてきておりますこと、また東洋信用金庫の偽造預金証書とは無関係の借り入れも見られるようであることなどから推しまして、私どもとしてはこの方の資産、負債状況の全貌については把握できておりません。
確かに、銀行において偽造預金証書をめぐる不祥事が多発いたしております。これは犯罪であります。しかし私は、銀行行政全体の中で証券業界におけると同様な通達無視がまかり通っておるとは思いません。この点は、私は、我々が証券に抱えている問題と銀行を含めました金融機関に対して抱えております問題と本質的に大きく違うところがあると思います。ですから、そこはどうぞ分けさせていただきたい。
さらに、金融についても触れられましたが、一連の偽造預金証書にまつわる不正融資の案件と申しますものは、それぞれ告発が行われ、現在捜査の対象になっておると承知をいたしております。 そうした意味からまいりますならば、解明の作業はいまだ完結したものではございません。そして、現在なお解明に、一方は捜査当局が捜査の対象として、我々は行政の当局者として、なお努力を続けておるさなかであります。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、金融機関におきまして偽造預金証書による不正融資というものが多発いたしております。これは、今委員はお行儀が悪いという言葉に集約をされました。私の率直な気持ちから申しますならば、一体内部における管理体制、こうした完全な犯罪行為というもののチエック機能というものがどうなっていたのか、こうした点については非常に強い関心と申しましょうか、問題意識を持っております。
と申しますのは、金融で今非常に大きな問題になっております偽造預金証書というもの、これはまさに犯罪そのものでありまして、むしろ現在捜査当局の手によって解明が進められ、我々としてはその事態の推移を見守りながら今後の対応を考えなければならない。証券において発生いたしました問題はまさに、あえて私は法の不備という言葉を使います。
しかし同時に、その銀行の支店の現に役席にある方がお電話をし、その方が現にその席で電話をとられ、そういう状況の中で中村という人が偽造預金証書を発行し、不正な融資をみずから行っていたあるいは仲介していた、そこまで小林に見抜けということは、私にはそこまでは言えません。ただし、それは私がこの問題に責任を感じていないということではないということは申し上げております。
そして、富士銀行自身がその事態を御存じなかった時期において、中村という人物が偽造預金証書にかかわっていることを小林が知らなかったということについて、私は小林を責めることはできません。ただ、今御指摘になりましたように、小林自身に大蔵大臣の秘書という立場からいかにも軽率な行為がありましたことについては、既に私は本院でもおわびを申し上げましたし、その責任は痛感をいたしております。
同時に、私は小林の軽率な行動というものに対して責任を感じますけれども、富士銀行自身がつい最近まで、その行内における偽造預金証書の発行という事態を御存じなかったということでありますが、普通に銀行にお電話をし、その本人が、その席におられる人間が不正をしておるということをなぜその時点で察知しなかったかということまで私は小林を責める気にはなりません。
この日計は、中村元課長が富士銀行の偽造預金証書を使って行った不正融資を受けておった模様でございます。ただし、これにつきましても、日計の花田社長は富士銀行との間で、富士銀行からの正規の融資にこれは途中から切りかえまして、担保を提供するなどの処理に当たり、その切りかえ手続は既に終わっているというような報告を受けております。
興業銀行に前回検査に入りましたのは、先ほど申し上げましたような平成元年十月でございますので、このときには、昨日の御説明もあわせ考えますと、その偽造預金証書の問題はまだなかったように思われます。
それから、興業銀行の例でございますが、興業銀行の説明による偽造預金証書の受け入れ時期は、私どもが前回興業銀行に検査に入りました後でございます。