1951-03-09 第10回国会 参議院 農林委員会 第17号
従来議論されました保有優先か供出優先かということについての問題でありますが、食確法と同じように観念的に保有を優先して確保するという、保有を確保してやるように政府の買入数量を定めなければならんという準則を規定いたしたのであります。
従来議論されました保有優先か供出優先かということについての問題でありますが、食確法と同じように観念的に保有を優先して確保するという、保有を確保してやるように政府の買入数量を定めなければならんという準則を規定いたしたのであります。
いわゆる保有優先か供出優先かという問題があるのです。この保有優先、供出優先という問題におきまし七、非常に困るのです。これゆえにこそ、戦後におきましても、供出方法というものが非常にかわつているのですね。だからこういうようなものについては、今後どういうふうに善処して行かれるか、これを承りたいと思います。
米価は安くて、そうしておのれの飯米まで削つて、これを供出優先のために取上げられておる。社会的な出産をやつておる。だからこういう農民に対しては、あとう限りの保障をしなければならない。ところが單にこういうふうにうたつてあるだけでは農村に今まであつたところの——こういうことをしてはらないか、実態は少しも改まつていない。
○安孫子政府委員 その点は非常に議論がわかれるわけでありますが、お尋ねの点は供出優先か保有優先かという問題だろうと思います。法制上の建前は、生産数量から保有数量を差引いたものが供出数量ということになつております。実際の運用面はどうであるかと申しますと、個々の議論にわたりまするが、個々の農家についての生産量というものの把握がなかなか困難な実情があります。
その際に、最末端におきまして、保有優先であるか、あるいは供出優先であるかというようなことが常に問題になるわけであります。一応制度上の建前は、保有を差引いて、残りを供出するという法文の立て方になつておるのであります。その際に一番問題になりますのは、個人々々の実收というものが、実ははつきりつかめないという点に問題があるのであります。
しかしながら今日の供出制度の状態におきましては、食糧確保臨時措置法によつては、一應保有優先の原則がきめられてはおりまするが、実際に行われておる実情を見ますると、これは食糧管理局長官も明言されておりまするように、供出優先の形において行われておる。いわゆる裸供出が強制されておるのであります。
傾向といたしましては農民側の受けとる農林省の姿といたしまして、供出優先の姿を農民自体は考えております。こういうことは多くの悲劇を生みつつあるのであります。ことに私は先日農林委員会の調査に参りまして、具体的に群馬縣あるいは埼玉縣の実情を聞きました場合において、全然自分のものすら持つていない者が、供出を完了するために買つてでも出さなければならないというような、強制をあえてしておるという事実があります。