1972-06-16 第68回国会 参議院 本会議 第21号
佐藤外交は国際世論から厳しい審判を受け、世界のもの笑いとなりました。 佐藤総理は、しばしば「外交の基本は国連中心」と言明してまいりました。しかるに、昨年十月の国連総会の審判は、佐藤総理の外交方針が、国連を構成する平和愛好国の多数から、誤りであると指摘をされました。国連尊重の佐藤総理としては、当然みずからの責任を明らかにすべきでありましょう。
佐藤外交は国際世論から厳しい審判を受け、世界のもの笑いとなりました。 佐藤総理は、しばしば「外交の基本は国連中心」と言明してまいりました。しかるに、昨年十月の国連総会の審判は、佐藤総理の外交方針が、国連を構成する平和愛好国の多数から、誤りであると指摘をされました。国連尊重の佐藤総理としては、当然みずからの責任を明らかにすべきでありましょう。
私は、結論から申せば、政府の国連総会における中国問題処理は佐藤外交の大失敗だと思うのであります。去る十月二十一日の国連総会における総理の演説はついに中国問題に触れず、さらに十一月十七日の鶴岡大使演説は米国代表と全く同工異曲で、要するに、米国意見に対する賛成演説にすぎず、日本の自主的立場に立つ内容がないと報道されているのであります。
無理に無理を重ねた外交交渉の典型であり、自主性のない、追随の佐藤外交の失態というべきであります。 そこで、伺いたいのは、従来、日本側が主張してきましたガットの原則による解決の方針を貫くべきだと思いますが、総理にその決意がおありかどうか、承りたいのであります。
まさにこういう点では、私は一石二鳥をねらっているのが、佐藤外交の現在のやり方じゃないかと思うのです。つまり事実上の核つき自由使用返還と本土の沖繩化、すなわち安保条約の核軍事同盟化が、ここではたくらまれておる。私は、これは非常に重大なときにわれわれは立っていると思うのです。
このような見地に立ち、以下、当面する重要なる諸問題について、佐藤外交の核心についてお伺いをいたしたいと存じます。 質問の第一は、ベトナム和平に対する日本政府の具体的行動についてであります。 本日、ベトナム和平の唯一のきっかけとなるものは、まず北爆の停止であります。それはウ・タント国連事務総長の言にまつまでもなく、もはや世界世論の定説となっておるところであります。
いや、むしろ、日米安保を強調し、自衛隊の増強を示唆してその結びとしていることに、佐藤外交の本質が隠されていると断ぜざるを得ないのであります。ある外人記者筋では、日本について、「終戦後に始まった中立主義と平和主義の時代は終わろうとしている」というようなことを述べております。
われわれは、日本をますます戦争の危険に近づけようとする佐藤外交を、これ以上容認することはできないのであります。(拍手) 不信任案提案の第三の理由は、佐藤内閣の内政、外交の両面にわたる反動化であります。
さすがに日本をよく知る大使が、佐藤外交の本質を鋭く指摘したものというべきでありますが、同時に、外国の大使からこのような論評を加えられることは、一種の国家的屈辱でもあり、国民こそたえがたい思いがするのであります。
結論として、日本が、いや佐藤外交が、予想外にAA諸国に信頼されていないことを如実に示したものであると私は思うのであります。アジア外交を積極的に展開するという総理は、対AA諸国との関係をどのように反省し、かつ、経済協力を含めて、今後いかに対処しようとするか、率直なお考えを伺いたいのであります。 その具体策の一つとして、技術移住の問題があります。
従来この問題について傍観者的態度をとっておられた佐藤外交が、平和解決のために積極的に歩み出されたことは、まことに喜びにたえません。しかしながら、その平和外交の第一歩がソ連に対する働きかけでありました。しかし、結果としては明らかに失敗であったのであります。ソ連は、日本の提案に対して、にべもなく一蹴いたしました。 私は、その失敗の原因を三つあげることができます。
佐藤外交は、脅威とか不安とかいうことを取り上げると、すぐ自分の国の防衛ないし軍事的対抗手段に目を向けますが、外交的手段によって緊張緩和の努力をするという様子が全然ないことは、まことに遺憾であります。
ただいまのうちにもありましたが、自由陣営の結束を強固にする、これが佐藤外交の基本だ、こういうふうに御指摘でございますから、あるいは自由陣営の結束を強固にするのではない、別な方向で社会党は考えていらっしゃる、まず、そういう点が国民としては明らかにしたいことだと思いますので、社会党からそういうお尋ねがあります場合に、自分のほうはこういうことで平和を遂行していこうとするのだ、この点は明確にされたほうがいいのではないかと
参議院選挙さなかの去る六月二十二日、日韓条約の正式調印が行なわれ、政府は、「日韓新時代始まる」、「佐藤外交の勝利」と、手放しの自画自賛をやっているのであります。しかし、当日の日韓両国民の表情はどうだったでしょうか。
佐藤外交も、欧米追随外交の域を出て、地球の民族は一体であるとの理想を掲げ、わが国独自の外交路線を打ち立てなければならないと考えるのであります。このような姿勢が見られないことは、はなはだ遺憾であります。 以上、若干の意見を述べまして、反対討論を終わります。(拍手)
佐藤外交も欧米追随外交の域を出て、地球の民族は一体であるとの理想を掲げ、わが国独自の外交路線を打ち立てなければならないと考えるものであります。このような姿勢が見られないことは、はなはだ遺憾であります。 以上、若干の意見を述べまして、反対討論を終わります。(拍手) —————————————
かような精神で、今日までいわゆる平和外交を佐藤外交として続けてまいっておるのでありますから、要は時をかしていただき、その間に少なくとも佐藤平和外交の本質を出してまいりたい、かように考えておる点を御了承願いたいのであります。 具体的問題については所管大臣から御説明を願います。
佐藤外交路線の中に経済外交というものがある。その中には、アジア諸国の人つくり国つくり――自分の国の人つくり国つくりもできないのに、ほかの国の人つくり国つくりを口にするということはおかしいですよ。こういうことは大東亜共栄圏の復活に通ずる。あなたたちの前歴がそれを示している。こういうやり方なんですよ、大体。
先般来の本会議、本委員会における首相並びに外相の答弁を聞いておると、はたして佐藤外交は平和のための善隣友好外交が本命なのか、それとも日中友好は見せかけで、政経分離に基づく貿易拡大のためのゼスチュアであって、本命は中共に対する敵視政策、封じ込め、日韓会談促進の反共外交、アメリカ追随の自主性を欠いた外交なのであるか、その外交における政治姿勢の基調がわからないのであります。
むしろはっきりとこの際、総理はそのぐらいの着想で、佐藤外交というものを進めてもらうようにすべきだと思いますが、いま一度総理にそういう点についての御真意を承りたい。