1996-06-17 第136回国会 参議院 法務委員会 第9号
しかし、私は今振り返って、この新弁論準備手続で十九通のうその陳述書が全部取り調べられ、実際上裁判官の心証が形成されてしまった後に、しかもその陳述書に縛られて法廷に出てくる会社側証人を反対尋問し、真実を明らかにすることが今できるかと言われたら、私は全く自信がありません。 実際の裁判では、会社側が白を黒とする陳述書をたくさん出してくるケースは実に多いのです。
しかし、私は今振り返って、この新弁論準備手続で十九通のうその陳述書が全部取り調べられ、実際上裁判官の心証が形成されてしまった後に、しかもその陳述書に縛られて法廷に出てくる会社側証人を反対尋問し、真実を明らかにすることが今できるかと言われたら、私は全く自信がありません。 実際の裁判では、会社側が白を黒とする陳述書をたくさん出してくるケースは実に多いのです。
非常に長いので省略いたしますが、高井氏に対する賃金差別、残業、有給休暇の取り方、消化の仕方について会社側証人はどういうことを言っているか。「「仕事の成果」「積極性・執着力」「責任感・信頼度」「協調性」、これらが他よりも劣っていた」これが一つですね。
私がこの事件を申し上げるのは、私が弁護士になって初めて担当した事件であるので印象は強烈でありますが、控訴審の口頭弁論で初めて会社側証人に対する十分な反対尋問の結果、つぶれる瀬戸際ではなかったという根本問題がようやく解明されました。原判決取り消し、請求認容の判決であります。主文は、従業員として取り扱い、本案判決確定に至るまで賃金相当額を毎月支払えということであります。
すなわち協約締結の約十日ぐらい前からその四日前まで、急に新たな人間が雇われ、しかも地労委における会社側証人の証言によりますと、これはほぼ全日海加入を条件としての採用であります。十一月十八日、全日海との労働協約締結前でありますが、全日海加入を条件とする採用が事実行われておるということが証言せられておるという点。