1997-04-15 第140回国会 衆議院 大蔵委員会 第13号
今、大和銀行の巨額損失事件の主役の井口俊英がつづった「告白」という本が静かなブームを呼んで、売れているそうでございます。その本の初めの部分に、ちょっと長いですけれども、日本では 不祥事が発生すると、関係者は都合のよい言い訳をした後、いわゆる引責辞任をする。辞任すれば事実を認める義務から赦免されると考えられているから、日本の不祥事は、最後はうやむやになってしまう。
今、大和銀行の巨額損失事件の主役の井口俊英がつづった「告白」という本が静かなブームを呼んで、売れているそうでございます。その本の初めの部分に、ちょっと長いですけれども、日本では 不祥事が発生すると、関係者は都合のよい言い訳をした後、いわゆる引責辞任をする。辞任すれば事実を認める義務から赦免されると考えられているから、日本の不祥事は、最後はうやむやになってしまう。
今回の大和銀行をめぐる一連の事件につきましては、まず、十月十九日に井口俊英、これは前の大和銀行ニューヨーク支店の職員でございます、今回十一億ドルの損失を発生させたディーラー自身でありますが、それからまた、十一月二日に、これは現地時間でありますが、大和銀行それから津田昌宏、これは前の大和銀行ニューヨーク支店の支店長でございます、これが米国の金融当局を欺くための共謀あるいは銀行帳簿書類への虚偽記載等によりまして
この事件の概要については報道されているとおりでありますけれども、簡単に申し上げれば、大和銀行ニューヨーク支店のエグゼクティブ・バイス・プレジデントとして証券等の売買、管理を統括していた井口俊英氏が、八四年から十一年間にわたって、簿外で無断で売買して生じた損失を同行保有の投資有価証券を売却することで穴埋めをしてきた、そして、その間の損失が約十一億ドル、日本円にして千百億円の損失を与えた、こういう事件でございます