1981-03-20 第94回国会 参議院 大蔵委員会 第6号
いま部長からお話があったように、中小清酒業界は非常に苦難の道を歩んでいるわけです。年に七十社から八十社ずつつぶれているという悲しむべき現況でございます。その上に、おけ売りというような問題もございます。まじめな清酒業者が生き残れるような方策というものをやっぱり政府は強力に講ずべきである。
いま部長からお話があったように、中小清酒業界は非常に苦難の道を歩んでいるわけです。年に七十社から八十社ずつつぶれているという悲しむべき現況でございます。その上に、おけ売りというような問題もございます。まじめな清酒業者が生き残れるような方策というものをやっぱり政府は強力に講ずべきである。
○多田省吾君 先ほど中小清酒業界に対しまして、近代化方策等を通じていろいろやっているんだというお話もございましたけれども、余りそれが効果を上げていない。私はこのように中小清酒業界が非常に危機に陥っている状況をつくったのも、一つは税制度にも問題がある、このように思います。
この中小清酒業界に復調のめどは立っているのかどうか、端的にお伺いします。
清酒の等級別制度の見直し、国際的に見ましても数倍も高いビールの税率、酒類間税率バランスの再検討、中小清酒業界の振興、近代化のための対策などはいま取り組まなければならない問題であるにもかかわらず、今回の酒税法改正に当たっては何一つ解決する努力を行わず、すべて今後の検討課題とされております。
それが価格に反映し、販売価格面でも清酒は劣位に置かれ、そのため清酒のシェアは他の酒類に比して低下し続けており、いまや中小清酒業界では、税引前利益五十万円未満の企業が五一・三%、欠損企業が二八・八%に増加し、清酒の財政物資としての地位も低下しているのであります。
ですから、私は調整の方法は決して固定的なものじゃないと思いますが、それをいろいろな面から、大臣もこの論議を通しての答弁で、中小清酒業界の発展のために配慮したいということはお気持ちとして表明されていると思いますので、その趣旨が生きるような手だてを今後ともひとつ検討をしていただきたい。