2004-01-27 第159回国会 衆議院 予算委員会 第3号
金融機関の方は、不良貸し出しを回収したり、あるいは不良債権の処理のために貸出債権を処理し、残った預金と相殺するというふうな形で、一たんバランスシートを縮小しながら、新しい資金需要に応じる段階からまたバランスシートを健全に今度は膨らませていく、こういう過程で、したがいまして、収縮する過程と新しく伸ばしていく過程とが、収縮の過程が時間的には先行しながら進んでいく。
金融機関の方は、不良貸し出しを回収したり、あるいは不良債権の処理のために貸出債権を処理し、残った預金と相殺するというふうな形で、一たんバランスシートを縮小しながら、新しい資金需要に応じる段階からまたバランスシートを健全に今度は膨らませていく、こういう過程で、したがいまして、収縮する過程と新しく伸ばしていく過程とが、収縮の過程が時間的には先行しながら進んでいく。
そこのところは、やはり今まだ民間の借り入れに対する需要が十分でないということと、もう一つは、銀行が持つべき仲介機能というのが、不良貸し出しをたくさん持っていて、これを片づけなければならないとか、自己資本が足りなくなりそうだとか、株が下がりそうだとか、そういったことにとらわれて、銀行の、そういう信用を結びつける機能というものがまだ十分に働いていない。
それから、不良貸し出しの問題につきましても、私どもも一生懸命やりますけれども、金融庁の方と力を合わせてやっていきたいというふうに思っております。 問題は、銀行の貸し出しが増加しないのはなぜなのか。これはやはり需要面と供給面があると思うんですよ。需要面の方は、設備投資が低迷して、企業が過剰債務を抱えているもとで資金需要というものは起こらないということ。
このことによって、銀行の自己資本の圧縮がとまっていくということは、不良貸し出しの整理などにも必ずいい効果が出てくると私どもは願っております。各金融機関は、不良債権問題の克服とか貸し出しの増加に向けて、先ほどからおっしゃっておられます、一段と取り組みやすくなるものと考えております。
今、株が右肩上がりで上昇しておりますときはよろしいですけれども、含み益で、それで不良貸し出しの償却などをずっとやってここまで来たのです。 ところが、昨年から時価評価になりました。それと同時に株価が下がり始めたわけですね。株価の下落につきましても、これは日本だけでなくて世界的な動きであって、アメリカを中心にして、日本の株が下がっておる。ヨーロッパなどは日本よりももっと株が下がっておるわけです。
そういうふうになってきますと、今何とかして不良貸し出しを償却していきたい、あるいは新規の貸し出しをふやしていきたいと思っている銀行が、手元の自己資本がこうやって減っていくことに気をとられていくことは明らかだと思います。 そういうような意味で、今、株式の株数だけで見ますと、三七、八%が金融機関が持っているんですね。個人が持っているのは二五、六%です。
○速水参考人 余り詳しく読んでいるわけじゃございませんのでわかりませんけれども、不良貸し出しの克服を早めてやるということについて、非常に思い切った考え方をお持ちになっているというふうに私は受けとめました。
○速水参考人 ここで不良貸し出しを克服して、新しい体制に切りかえていって、おっしゃるように信用仲介機能を堂々と進めていただきたいものだと思うわけです。それができないようでは、危機がまた招来されるかもしれないと思っております。
かつては株式などをたくさん持っていて、それが右肩上がりで上がっていけば、それが含み益になって、それで不良貸し出しの償却などができたわけですけれども、昨年の九月からこれが時価評価になりますと同時に、株が下がってきて、かつての含み益が含み損になってきている。そういったことで、我が国の金融機関はかなり今苦しい状態、厳しい状況に直面していることは事実でございます。
その間に、やはりそれぞれの金融機関が自分たちの今問題にしている課題を早く解決していくことによって、例えば不良貸し出しがあるなら、多過ぎるならばそれをいろいろなことを考えて減らしていく、あるいは貸し出しをもっとふやして収益をふやしていくといったような努力をしていくことが大切なのであって、すべて政府の庇護、保護に任せるという、戦後、護送船団方式というのがあったわけで、その考え方自体が、やはり資本主義のもとでの
その第一に、不良貸し出しを早く減らしていくことだというふうに思っております。それにどういう手があるかというのはこれからの考えるべきことであって、その辺が金融庁とどう意見が違っているか、私、議論しておりませんのでよくわかりませんけれども、余り違っていないというふうに思うんですが。
しかし、長い目で見れば、金融機関の前向きな信用仲介、今、貸し出しが伸びていないと言われるのは、銀行が、大銀行も中小金融機関もそうなんでしょうけれども、リスクを抱えて、それをまず償却しないと新しい貸し出しも危なくてできないといったようなことが現状なんでありまして、不良貸し出し処理というのは、そういった根っこにあるものを早く落としてしまう必要があるということで、これはやはり構造的な問題でございます。
中期的に見ますと、日本の大銀行のコアキャピタルというものは決して十分ではありませんし、また、従来のように保有株の含み益などで不良貸し出しの、不良債権の償却をするといったようなこともできなくなっております。こうした状況の中で、金融システム全体の安定について疑問が呈せられるような事態に陥った場合には、タイミングを逸せずに早目に対応していくことが必要であると考えております。
それが今までできなかったということは、さっきも申し上げたように、自分のところでこれ以上不良貸し出しをふやしたくない、むしろ減らそうとしているときに、新しい貸し出しが不良債権になっては困るといったようなちゅうちょがあったに違いないというふうに思っております。
それともう一つは、不良貸し出しがあって余り危ない貸し出しはしないという、銀行の信用仲介機能というのが十分に動いていないということもあるのだと思いますけれども、必要なことは、やはり民間の企業、家計で将来に対する安心感を持って仕事を始める、あるいは投資を始める、持っているお金を使い始めるといったようなことができてくることが、これからの私どもの一つの期待であります。
これは、不良貸し出しの残高がどうなったかということではございませんで、この期末に処理をした金額がそれだけふえていたということで、それが直ちに残高が減ったのかということになりますと、まだその数字は出ておりませんからわかりませんけれども、今の情勢の中ではなかなか不良貸し出しの残高が減っていくというような情勢ではないのではないか、難しいんじゃないかという感じがいたしております。
○速水参考人 今の日本の銀行の自己資本の現状、これはいろいろ見方があると思いますけれども、当面大丈夫だとは思いますが、これから先、不良貸し出しが減っていかない、あるいはまた新しく起こってくるといったようなことが起こってくるとしますと、それを消していくのは、これまでは株価の含み益というものが償却の財源になっていたと思います、そのほかにもちろん銀行の収益もあったと思いますが。
コアキャピタルがふえるのは、それで不良貸し出しを消していくということになるわけですけれども、収益をふやさなければだめなわけですね。それには現状の収益状況では非常に難しいし、不良貸し出しを消していくといっても、今の収益だけではなかなか難しいのじゃないかなという感じは、中長期の予想をして考えなければならないことだというふうに思っております。
○速水参考人 構造改革の問題の一つが、まさに不良貸し出しの累積ということだと思います。そういう意味では同じ問題だと思っております。
銀行の方も、先ほどおっしゃいましたように、不良貸し出しの対処、償却にほとんど全神経を傾けるような形で、新しい貸し出しを求めて新しい貸出先を開拓していくといったようなことをしておりません。しておりませんと言うと言い過ぎかもしれませんけれども、努力はしておりますけれども、実績は上がっておりません。したがって、銀行貸し出しというのはマイナスになっているわけですね。
特に、民間需要が起こってこないと、特に銀行が不良貸し出しを、バブルのはじけを契機として資産価値が落ちて、そのしわが全部銀行に寄って、銀行が不良貸し出しをうんと持っている。そういう状態の中で、銀行が新しい貸し出しを見つけて金融の信用の仲介機能を果たすというようなことが活発に行われていないというのが現状なんですね。景気をよくしていくというのがまず真っ先の課題なんです。
それに対しても、いろいろ反対もあると思いますけれども、とにかく銀行は稼がなければ、不良貸し出しを整理することも、あるいは銀行の株価を上げていくことも、あるいは自己資本をふやしていくこともできないわけですから、そういうことを今銀行に期待しながら資金を潤沢に出しているというのが現状なんです。
そういうものをこの機会に、不良貸し出しの償却ということから始まって、銀行がもう少し積極的に貸し出しをしていくというようなふうになっていけばいいがということで、私どもも随分金融の緩和を進めてきておるわけでございますけれども、専ら短期金融市場が緩んでいくということであって、銀行がそれを使って貸し出しを伸ばしていく、民間の需要を起こしていくというところまでまだいっていないというのが現状ではないかと思います
そういう努力をしておりますから、今市場が銀行に対して非常に冷たい感じで株価が下がっていっておりますけれども、銀行自身は、この前の六兆四千億といったような不良貸し出し、不良債権整理のため、収益のほか準備金も整理に充てようとしているわけですから、この三月までに。
一つは、不良貸し出しを早期整理していく。それによって引当金などもふえていくわけですが。二つ目は、自己資本の充実、株価対策といったようなものを考えている。三つ目は、大銀行再編の推進を進めている。四つ目は、貸し出しの効率化ということを考えていることです。 これは、収益をふやしていく、収益をふやすことによって今後資本金も充実していくし、それから不良貸し出しの償却もやりやすくなっていく。
○速水参考人 不良貸し出しがいつになればなくなるかというのは、これはやはりこれからの景気の情勢もありますし、それから金融機関の立ち上がりの早さにもよると思います。今回の九月決算について、三月決算にこれぐらいのものを、六兆四千億ですか、大手だけで、それだけの不良貸し出しの整理をするといったような決意を表明されたことは、私は高く評価していいと思います。
収益をふやすのには何といっても、貸し出しが過去五年で平均してもマイナスでございますから、いい取引先を選んで貸し出しをふやしていくということと同時に、先ほど柳澤大臣からもおっしゃったと思いますけれども、何といっても不良貸し出しというものを、不良債権というものをバランスシートから落としていくということが大事なことだと思います。
そのためにも、構造改革のうちの不良貸し出しの調整というものが早く行われていくことを、対応ができていくことを期待している次第でございます。税制も同じでございます。
速水優君) 私どもの方も、日本経済が物価下落と景気後退の悪循環に入るということになると、これはデフレスパイラルに陥ったということにならざるを得ないと思っておりますが、今、これからどういう方向に進んでいくか、金融サイドではもうやることをやったとおっしゃいましたけれども、かなり潤沢に資金は供給しておるんですが、やはりこれからの民間需要、特に構造改革などがどのぐらいのスピードで実現していくのか、それから不良貸し出し
それはもちろんいろいろ理由があって、例えば、今問題になっております不良貸し出しが幾つも出てくる、次々と出てくるといったようなこと、あるいは再編問題が起こってくるとか、もともと企業が新しい需要をつくらないで、なかなか借り入れの需要が出てこないといったようなこと、あるいは企業がまた既に債務超過で、非常に過剰債務を抱えて苦しんでいるといったようなことが背景にあると思います。
日銀として、このRCCというのは、やはり不良貸し出しの整理、あるいは買い取りにしても売却にしても、この機関がフルに機能して初めて、私は前から言っておることなんですが、銀行が不良貸し出しを、引当金を積むとかいうような形でなくて、やっぱりこれはだめだというものはバランスシートから落としていかないとだめなんであって、そういう意味でも買い取りの機関ができてくるということは非常にいいことだと思います。