1951-11-30 第12回国会 参議院 本会議 第26号
(「そうだ」と呼ぶ者あり) 低賃金、労働強化、低米価、不当供出、物価騰貴、重税等によつて、国民の大多数はますます生活苦に喘ぎ、日に日に生命と肉体をすり減らしているのでありますが、政府は困窮者や罹病者がますます激増している事実を認めていながら、なお、国立病院、療養所まで人員整理を断行しようとしているのであります。人員整理は直ちに病人に惡影響をもたらすものであります。病人を放置して顧みない。
(「そうだ」と呼ぶ者あり) 低賃金、労働強化、低米価、不当供出、物価騰貴、重税等によつて、国民の大多数はますます生活苦に喘ぎ、日に日に生命と肉体をすり減らしているのでありますが、政府は困窮者や罹病者がますます激増している事実を認めていながら、なお、国立病院、療養所まで人員整理を断行しようとしているのであります。人員整理は直ちに病人に惡影響をもたらすものであります。病人を放置して顧みない。
独占資本の手にある大経営の抑圧と奴隷的な労働状態、崩壊しつつある平和産業に従事しておるみじめなる労働者の生活、一千万を越える失業者、半失業者の生活、購買力の減退と重税に押しつぶされておる中小商工業者、重税と不当供出に苦しみ、低米価に苦しんでおる農民、漁民の生活、これが池田大蔵大臣の口で言う安定政策の裏に含まれておる日本の国のみじめな現状であるのであります。
その最たるものは、先ほども猪俣君のいわれましたように、われわれと北君とが協力して出しましたところの埼玉県における不当供出の割当であります。この調査を要求した。これに対して何をしたか。何もしていない。納税を阻害する行為のうち一番大きな問題は何であつたか。これは日本の税制そのものが不当であるということが明らかになつている。
また埼玉縣における二合半領における不当供出に対する、また全國にわたる不当供出の問題を出せば、これは調査中だと言つて逃げてしまう。こういうようにして私たちが見て來ると、考査委員会の実質は非常に一方的な民自党的なものになつておるということは明らかであります。今の國電ストの問題に関連してその性格ははつきりして來たと思う。
それは、納税、供出、労働爭議の煽動者をひつぱり出すことは意味がないとは思いませんが、同時に、政府とか官吏とかいうものがやつておりますところの不当課税、不当供出割当、あるいは不当弾圧というようなものについても、これをこの考査委員会の問題にするということであるのでありますが、かような廣範囲なことは技術的にできないと同時に、また考査委員会のごとき特別委員会のなすべき問題ではないと私どもは判断をいたすのであります