1959-03-12 第31回国会 衆議院 本会議 第25号
ところが、一面、農業は不可欠産業でありますから、世界各国は、農業に関する限り、保護政策をとっておる。世界で一番恵まれておる米国でさえも、農業に対して巨大なる保護政策をとっておるのであります。例をあげますと、一九五九年度の米国の総予算は二十五兆円でありますが、そのうち、軍事費が十五兆円であり、内政費は総額十兆円でありますが、この十兆円のうち、二兆九千億円は、実に農業保護政策費でございます。
ところが、一面、農業は不可欠産業でありますから、世界各国は、農業に関する限り、保護政策をとっておる。世界で一番恵まれておる米国でさえも、農業に対して巨大なる保護政策をとっておるのであります。例をあげますと、一九五九年度の米国の総予算は二十五兆円でありますが、そのうち、軍事費が十五兆円であり、内政費は総額十兆円でありますが、この十兆円のうち、二兆九千億円は、実に農業保護政策費でございます。
農業というものは不可欠産業である。国民経済において農業というものは、特に日本では、やらなければ国際収支の関係でもどうにもならぬことになっておる。こういう二つは前に、ただしておいた。ところがその農業というものは不利益産業で、アメリカのような非常な条件のいいところでも非常な不利益で、価格的にはどうにもならない。というのは、機械の利用度というものが、農業では他の工業や何かのようにできないのです。
従って不可欠産業であるにかかわらず計画生産ができないという事情がある。いま一つは、生産品の商品価値の進化ということが全然ないのであります。たとえばアズキは古往今来アズキである。米は古往今来米である。同じモーターでも、昨年のモーターと今年のモーターは全然その効率が違うために、実は幾ら生産してもこれらの点については生産過剰が多く出てこないのであります。
不可欠産業であるにかかわらず、多少でも飽和状態に近くなりますと、農産物価というものは非常な下落をたどるのであります。そうしてこれは貯蔵が不可能に近いものであるという不利益を有するのであります。 第三の問題は、農産物は、さようなときの需要適正性の選択ができない。
そうして六月十日決定の経済緊急対策中には、必要不可欠産業にして低能率なるものについてのみ國家管理を実行するというだけで、お茶を濁しておられるのであります。(拍手) 現下の政情といたしましては、なるほど單独内閣もできますまいし、一党だけの政策のご遂行は困難であろうと、それは私も了解いたします。しかしながら、主要政策を全面的に放棄するならば、政権をおとりになつたはいかない。これは絶対であります。