2016-05-26 第190回国会 参議院 厚生労働委員会 第23号
乳児のときから受けた子供は、いわゆるアタッチメントロス、愛着形成ができないということから自己肯定感が持てない、非常に自己に対する不全感が強いという、そのために思春期あるいは成長後も様々な精神的な障害を負ったり疾患にかかるという現実がございます。例えば、アルコール依存になりやすいとか薬物依存になる。あるいは、虐待を受けた子供はDVの被害者にもなりやすい。
乳児のときから受けた子供は、いわゆるアタッチメントロス、愛着形成ができないということから自己肯定感が持てない、非常に自己に対する不全感が強いという、そのために思春期あるいは成長後も様々な精神的な障害を負ったり疾患にかかるという現実がございます。例えば、アルコール依存になりやすいとか薬物依存になる。あるいは、虐待を受けた子供はDVの被害者にもなりやすい。
ですから、先ほど黒岩さんがおっしゃいましたとおり、彼なんかの非常にやはり幼少期もそうですが、いろいろ家庭的な、不全感もそうですけど、非常に家庭的には大変な状況の中で生活していて、それでやむにやまれなくなってこういうふうな状況になったということが一つあるわけですね。
ただし、いじめる側については、何らかの日ごろからの自己不全感のようなものがやはり他者に対するいじめにつながっている場合が多いと思いますので、もしかしたらその背後には、父母の無理解とか放任とか、あるいは逆の意味での過干渉など、家庭の中にいじめたいという衝動を生み出すようなものがあるかもしれません。
看護スタッフについても、日常の看護や退院に向けた取組に努力しながらも、罪を犯したのだから、精神病院に入院するのではなく、その前に司法で適切な対応をするべきではないか、被害者の心情を考えると退院に戸惑いを感じ、看護する立場となると、退院可能にもかかわらず、入院が長期にわたると、患者の人権問題について考え、ジレンマに陥ってしまうといった気持ちを抱く場合があるなど、不全感を感じている者も少なくありません。
それは、今、逆に言えば、機能的には一人で生きられる状況というのは世の中はできているわけですけれども、それが非常な不全感というものを逆に生み出しているのではないかと。
しかし、六割のワーカーたちが、かなり大変だ、それから、かかわれない不全感を感じているという内容が上がってきています。この多くは、業務内容や病院の中のPSWの位置づけによるものです。PSW、精神保健福祉士が雇われていない病院や、事務所に机を置いて患者さんと向き合うことをさせてもらえていない病院も全国の中ではかなり数多くあります。