1963-03-26 第43回国会 衆議院 社会労働委員会 第23号
だから国民年金自体をよくしていくということについても、実質的には積立金を税金と掛金でやっていくわけですが、その積立金が四十年後、四十五年後になった場合は、実際上貨幣価値がゼロになっている。そうすると、その制度というものは逆に国民を苦しめている。保障になっていない。こんなに物価がどんどん上がって、経済成長に見合うた金額を保障されなければならぬという面において、きわめて手が抜かっておる。
だから国民年金自体をよくしていくということについても、実質的には積立金を税金と掛金でやっていくわけですが、その積立金が四十年後、四十五年後になった場合は、実際上貨幣価値がゼロになっている。そうすると、その制度というものは逆に国民を苦しめている。保障になっていない。こんなに物価がどんどん上がって、経済成長に見合うた金額を保障されなければならぬという面において、きわめて手が抜かっておる。
こういう格好の中では、事実上貨幣価値というものを安定せしめていくという、こういう政策があるというふうには考えられないわけであります。そういう意味から御質問をいたしたわけであります。
それを追給することができないという、必ずしも精密には同じとは申しませんが、一般にそういう考え方をもちまして貫かれておりまする関係上、貨幣価値の変動によりまするところの差損というものを含めて補償するというようなことはなかなかむずかしいということを残念ながらお答え申し上げたいと思うのでございます。
なぜかと申しますると、当時インフレが進行いたします関係上、貨幣価値がどんどん下落をいたしまして、従いまして、御案内のように、次次とベース・アツプが物価の後を追つかけて上昇して行くというような状況で、勤労者の生活は非常に窮屈であつたわけでございます。そこで、こういうような先々の長期の保険に対して、保険料を支払うというようなことにつきまして、被保険者の中に相当不満の声が起つたわけでございます。