1955-05-20 第22回国会 衆議院 法務委員会 第10号
衝突の五分前まで見ていたものが、衝突の時分に、特に濃霧の際にその重要なる任務から離れたというのは一体何のためであるか、またその部署を離れて何をいたしておったか、伝うるところによれば、三宅船長は酒を飲んでいたともいうが、果してそのような事実はあるのかないのか、十分のお調べができているものと思います。当時の実情について法務当局及び運輸当局から承わりたいと存じます。
衝突の五分前まで見ていたものが、衝突の時分に、特に濃霧の際にその重要なる任務から離れたというのは一体何のためであるか、またその部署を離れて何をいたしておったか、伝うるところによれば、三宅船長は酒を飲んでいたともいうが、果してそのような事実はあるのかないのか、十分のお調べができているものと思います。当時の実情について法務当局及び運輸当局から承わりたいと存じます。
○佐竹(晴)委員 最初にお読みになったのが第三宇高丸の三宅船長に関するものでございましたか。第三宇高丸がみずからの過失によって、積極的にそういう衝突を加えたふうには聞き取れなかったのでありますか、それは第三宇高丸船長三宅に対する被疑事実でございましたか。
○唐沢説明員 三宅船長が酒気を帯びていたかということにつきましては、私どももそういうことはないと聞いております。三宅船長は早くから検察庁の方にとめられておりまして、十分調べております。
○加藤(常)委員 第三宇高丸並びに紫雲丸の乗組員の陳述に食い違いがあったかどうかということですが、その点は第三宇高丸並びに紫雲丸の船員の約七名から聴取いたしましたが、三宅船長並びに二等運転士などはぴったりと合っております。ところが操舵手が合わない、並びに紫雲丸の船員は各自が合わない、また相手方の第三宇高丸と紫雲丸の陳述は全然合わない、こういうような点は食い違いが相当ありました。
紫雲丸の方は船長が死んでおりますので、終始一貫この船長が見て、ほかの者は全然レーダーに関係してなかったから、どういうことになっておるか、死人に口なしでわかりませんが、第三宇高丸の三宅船長は、われわれの質問に約一時間ばかりいろいろな点で答えたのですが、二マイルの距離から真直線に紫雲丸の船影を認めておる。ところが幾ら行っても相手方が右の方にかわらないから、やむを得ずみずから右にかじをとった。
その次に言えることは、第三宇高丸の三宅船長は、出港時から終始レーダーを使いまして紫雲丸の位置をとらえまして、適当な指示を与えておったのでありますが、紫雲丸と海上において交差する時間を承知しながらも、最も必要な時間にレーダーから離れております。最も重要な時刻、六時五十分から衝突に至るまでの六時五十六分まで、三宅船長はレーダーから離れておった、こういうことが調査の結果明らかになったのであります。